【ソウダガツオは特に鮮度管理が重要な魚】
ソウダガツオは魚の中でも特に鮮度が落ちやすい魚のひとつです。同じサバ科のカツオやサバと同様に、傷みのスピードが速く、適切な処理をしないとあっという間に風味が損なわれてしまいます。魚屋として長年扱ってきた経験から言うと、ソウダガツオは購入後の処理が美味しさを左右する最大のポイントだと感じています。
鮮度が落ちると身に独特の臭みが出てきます。これはソウダガツオに含まれるヒスチジンというアミノ酸が、細菌の働きによってヒスタミンに変化するためです。ヒスタミンが増えると食中毒の原因にもなりますので、鮮度管理は美味しさのためだけでなく安全面からも非常に重要です。買ってきたらすぐに下処理を済ませることが鉄則です。
【下処理の基本手順】
ソウダガツオの下処理はまず流水でしっかり洗うところから始めます。表面のぬめりや汚れを洗い流したあと、キッチンペーパーで水気を丁寧に拭き取ります。水気が残っていると傷みが早くなるため、この拭き取り作業は丁寧に行ってください。
ウロコを取ったあと頭を落とし、腹を割いて内臓を取り出します。内臓は傷みの進行を早める原因になりますので、できるだけ丁寧に取り除きます。内臓を取り出したら背骨に沿った血合いが見えます。ソウダガツオの血合いは臭みの大きな原因になりますので、指や歯ブラシを使って徹底的にこすり落としてください。血合いの取り残しがあると保存中に臭みが広がってしまうため、この作業を特に丁寧に行うことが大切です。
血合いが取れたら流水で丁寧に洗い流し、キッチンペーパーで全体の水気をしっかり拭き取ります。この状態で三枚おろしにしておくと、その後の保存や調理がスムーズになります。
【塩を使った臭み取りの方法】
ソウダガツオは下処理の段階で塩を使った臭み取りを行うと、より美味しく仕上がります。三枚おろしにした身の両面に薄く塩を振り、10分から15分ほど置きます。塩が余分な水分と臭みの原因となる成分を引き出してくれます。時間が経つと身の表面に水分が出てきますので、キッチンペーパーでしっかり拭き取ります。
その後流水で軽く洗い流し、再びキッチンペーパーで水気を拭き取ります。この塩を使った下処理をひと手間加えるだけで、仕上がりの風味が大きく変わります。刺身にする場合でも煮付けや焼き物にする場合でも、この工程を入れることをおすすめします。
【冷蔵保存のやり方】
下処理を済ませたソウダガツオを冷蔵保存する場合は、三枚おろしにした状態で保存するのが基本です。まずキッチンペーパーで身の表面の水気をしっかり拭き取ります。水気が残っていると傷みが早くなるため丁寧に行ってください。
水気を拭き取ったらキッチンペーパーで身を包みます。キッチンペーパーが余分な水分を吸い取り続けてくれるため鮮度が保ちやすくなります。キッチンペーパーで包んだ状態でさらにラップを巻き、冷蔵庫のチルド室に入れます。チルド室は通常の冷蔵室より温度が低く設定されているため魚の保存に最も適した場所です。
ソウダガツオの冷蔵保存はその日のうちに食べることが理想です。どうしても翌日になる場合はキッチンペーパーを新しいものに取り替えて水分を取り除くと鮮度が保ちやすくなります。翌々日以降の保存は冷凍を選択することをおすすめします。
【冷凍保存のやり方】
すぐに食べない場合や量が多い場合は冷凍保存が適しています。正しく冷凍すれば2週間程度は美味しく保存できます。ただし長期間冷凍すると冷凍焼けや風味の低下が起きるため、なるべく早めに食べることをおすすめします。
冷凍する際はまず三枚おろしにした身の水気をキッチンペーパーでしっかり拭き取ります。一回分ずつに切り分けてからラップでぴったりと包みます。このとき空気が入らないように密着させることが大切で、空気が残ると冷凍焼けの原因になります。ラップで包んだものをさらにジップ付き保存袋に入れ、袋の中の空気をできるだけ抜いた状態で冷凍庫に入れます。
漬け丼用に保存する場合は、あらかじめ醤油ベースのタレに漬けてから冷凍する方法も便利です。解凍後そのまま丼にできるため、忙しい日の食事にすぐ活用できます。
【解凍方法について】
冷凍したソウダガツオを美味しく解凍するためには方法が重要です。電子レンジや熱湯での急速解凍は身が固くなったり水分が出すぎたりして風味が損なわれるため避けてください。
最もおすすめの解凍方法は冷蔵庫でゆっくり解凍する方法です。食べる前日の夜に冷凍庫から冷蔵庫に移しておけば翌朝には適度に解凍されています。時間がない場合は塩水解凍が効果的です。水1リットルに対して塩を小さじ2杯程度溶かした塩水を作り、ラップに包んだままのソウダガツオを沈めます。30分から1時間程度で解凍できます。塩水解凍は身がしまって旨味が逃げにくいため刺身や漬け丼にする場合にも向いています。
解凍後は必ずキッチンペーパーで水気を拭き取ってから調理してください。解凍したものは再冷凍せずその日のうちに食べ切るようにしましょう。
【まとめ】
ソウダガツオは魚の中でも特に鮮度が落ちやすく、購入後の下処理と保存管理が美味しさと安全性を大きく左右します。血合いを徹底的に取り除くこと、塩を使った臭み取りをひと手間加えること、水気をしっかり拭き取ることが美味しく保存するための三つのポイントです。冷蔵保存はその日のうちに食べるのが理想で、翌日以降になる場合は冷凍保存を活用してください。解凍は冷蔵庫でゆっくり行うか塩水解凍を使うと風味を損なわずに美味しく戻すことができます。正しい下処理と保存方法を身につけてソウダガツオの美味しさを最大限に楽しんでください。
ソウダガツオの捌き方の詳しい解説動画はおととチャンネルでご覧いただけます。ぜひチャンネル登録もよろしくお願いします!
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A
魚屋が教えるソウダガツオの保存方法と下処理のコツ
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