アジのなめろうは、千葉県・房総半島の漁師めしとして知られる郷土料理です。新鮮なアジに味噌や薬味を加えてたたき合わせるだけで、ご飯にもお酒にも最高の一品ができあがります。今回は魚屋歴20年以上の私が、プロの目線でなめろうをおいしく作るコツをお伝えします。
【なめろうとは?】
なめろうは、アジなどの青魚を味噌・ネギ・しょうが・大葉などの薬味と一緒に包丁でたたき合わせた料理です。「皿をなめてしまうほどうまい」という意味から「なめろう」と呼ばれるようになったと言われています。
漁師が船の上でそのまま作って食べていた豪快な料理ですが、家庭でも簡単に再現できます。
【材料(2人分)】
- アジ(中サイズ) 2尾
- 味噌 大さじ1
- 長ネギ 1/3本
- しょうが 1かけ
- 大葉(しそ) 5〜6枚
- みょうが 1個(お好みで)
【新鮮なアジの選び方】
なめろうは生で食べる料理なので、アジの鮮度が命です。魚屋として必ずチェックしてほしいポイントをお伝えします。
目が澄んでいるか確認する 目が透明でぷっくりと盛り上がっているものが新鮮です。白く濁っているものは鮮度が落ちています。
エラの色を見る エラを開けて中が鮮やかな赤色をしているものを選びましょう。茶色や黒っぽくなっているものはNGです。
体がピンとしているか触れてみる 全体にハリがあり、触ってみてしっかりとした弾力があるものが新鮮なアジです。
臭いを嗅ぐ 新鮮な魚は磯の香りがします。生臭さや酸っぱい臭いがするものは避けてください。
【アジの下処理の手順】
① ゼイゴ(側線のギザギザ)を取る アジの尾の方から包丁を寝かせてスライドさせ、ゼイゴを削り取ります。ゼイゴは食感が悪いので必ず取り除きましょう。
② うろこを取る 包丁の背やうろこ取りで、尾から頭に向かってうろこをこそぎ落とします。
③ 頭と内臓を取る 胸びれの斜め後ろから包丁を入れて頭を落とし、腹を開いて内臓を取り出します。血合いも流水でしっかり洗い落としましょう。
④ 三枚おろしにする 背骨に沿って包丁を入れ、上身・骨・下身の三枚におろします。
⑤ 小骨と皮を取る 骨抜きで腹骨と中骨を取り除きます。皮は頭側の端をつまんで引っ張れば手でむくことができます。
【なめろうの作り方】
① 薬味を準備する 長ネギ・しょうが・大葉・みょうがをすべて粗みじん切りにしておきます。
② アジをざく切りにする 皮をむいたアジの身を包丁で粗くザクザクと切ります。最初から細かくしすぎないことがポイントです。
③ 薬味と味噌を加えてたたく まな板の上に②のアジと薬味・味噌をのせ、包丁を使ってリズムよくたたきながら混ぜ合わせます。好みのなめらかさになるまでたたき続けましょう。
④ 味を整える 味見をして、味噌が足りなければ少量追加してください。塩気は味噌だけで十分なことがほとんどです。
⑤ 盛り付ける 大葉を敷いたお皿に盛り付けて完成です。
【魚屋が教えるなめろうのコツ】
たたきすぎない なめろうは「なめらかになるまでたたく」料理ですが、たたきすぎると魚の食感が失われます。少し粗さが残るくらいが食べ応えがあっておいしいです。
冷やして食べる なめろうは温度が上がると風味が落ちます。食べる直前まで冷蔵庫で冷やしておきましょう。氷を敷いた器に盛るのもおすすめです。
アジ以外の魚でも作れる サバ・イワシ・サンマなど、青魚全般でなめろうを作ることができます。鮮度のいい青魚が手に入ったらぜひ試してみてください。
【なめろうのアレンジ】
さんが焼き なめろうを大きめの貝殻やアルミホイルに乗せて焼いたものが「さんが焼き」です。これも房総の郷土料理で、外はこんがり、中はふんわり仕上がります。
なめろう茶漬け 冷たいなめろうを温かいご飯にのせて、出汁をかけるだけで絶品のお茶漬けになります。残ったなめろうの活用にもぴったりです。
【まとめ】
アジのなめろうは、新鮮なアジさえ手に入れば包丁一本で作れるシンプルな料理です。ポイントは何といっても新鮮なアジを選ぶことと、たたきすぎずに適度な食感を残すこと。魚屋直伝のコツを参考に、ぜひご家庭で試してみてください。
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