オヒョウという魚の名前を聞いたことはあるでしょうか。カレイの仲間でありながら体長2メートル、体重200キロを超えることもある世界最大級のカレイです。スーパーではほとんど見かけることがありませんが、北海道や東北の鮮魚店や市場では稀に流通することがあります。魚屋として長年市場に通っていると、たまにオヒョウが入荷することがあります。初めて見たときはそのあまりの大きさと迫力に思わず目を疑いました。今回はそんなオヒョウについて旬・産地・選び方など基礎知識を魚屋目線でわかりやすく解説します。
【オヒョウはどんな魚?】
オヒョウはカレイ目カレイ科オヒョウ属に分類される魚です。英語では「パシフィックハリバット(Pacific Halibut)」と呼ばれており、北太平洋に広く分布しています。体は平たく、両目が体の右側に寄っているのがカレイと同じ特徴です。体色は表側が褐色から暗褐色で、裏側は白っぽくなっています。成魚は体長1〜2メートルに達することが多く、記録では体長2メートル以上、体重300キロを超えた個体も確認されています。カレイの仲間とは思えないほどの迫力がある魚です。寿命も長く、55年以上生きる個体も存在するといわれています。
【オヒョウの旬はいつ?】
オヒョウの旬は冬から春にかけての時期、12月から3月頃が最も美味しいとされています。この時期は身に脂がしっかりのり、旨味が増して刺身やムニエルにすると絶品です。夏場でも美味しく食べられますが、脂のりという点では冬場のオヒョウが一番です。市場での入荷量も冬場に増える傾向があります。見かけたときは旬の時期かどうかを確認してみてください。
【オヒョウの産地はどこ?】
日本で流通するオヒョウの主な産地は北海道です。北海道周辺の冷たい海域で漁獲されることが多く、オホーツク海や太平洋側でも水揚げされます。国内産のほかにカナダやアメリカ(アラスカ)からの輸入品も多く、冷凍や切り身の状態で全国に流通しています。築地市場がまだあった頃も、オヒョウは主に北海道や輸入品として入荷していました。市場でオヒョウを見かけたときは産地をチェックしてみると面白いです。国産と輸入品では味わいに若干の違いがあります。
【オヒョウの選び方】
オヒョウを選ぶときのポイントをいくつかご紹介します。切り身や柵で販売されていることが多いオヒョウですが、選び方の基本は他の白身魚と同じです。まず身の色を確認してください。透明感のある白色や薄いピンク色をしているものが新鮮な証拠です。くすんだ色や黄みがかったものは鮮度が落ちている可能性があります。次に身のハリを確認します。指で軽く押したときにすぐ戻るようなハリのあるものが新鮮です。押した跡が残るものは鮮度が落ちています。臭いも重要なポイントです。新鮮なオヒョウは海の爽やかな香りがします。生臭い臭いが強いものは避けた方が無難です。切り身の断面が乾燥していないかも確認してください。断面がみずみずしいものほど新鮮です。
【オヒョウの栄養】
オヒョウは高タンパク・低カロリーの優れた食材です。良質なタンパク質を豊富に含んでおり、筋肉づくりや体の修復に役立ちます。またDHAやEPAといった不飽和脂肪酸も含まれており、血液をサラサラにする効果や脳の活性化が期待できます。ビタミンDやビタミンB12も豊富で、骨の健康維持や神経機能のサポートにも効果的です。淡泊な白身でありながら栄養価が高いオヒョウは、ダイエット中の方にもおすすめの食材です。
【オヒョウの美味しい食べ方】
オヒョウの食べ方は幅広く、刺身・昆布締め・ムニエル・ソテー・鍋・唐揚げなど様々な料理に活用できます。淡泊な白身はどんな調理法にも合いますが、特におすすめなのは刺身と昆布締めです。素材の旨味をそのまま楽しめる食べ方が一番オヒョウの美味しさを引き出してくれます。バターでソテーするムニエルも絶品で、白身の甘みとバターの風味が絶妙に合います。鍋に入れると身がほぐれやすく出汁もよく出るため、寒い季節にぴったりの食べ方です。
【オヒョウの基礎知識まとめ】
オヒョウはカレイの仲間でありながら体重200キロを超えることもある世界最大級のカレイです。旬は冬から春にかけての12月から3月頃で、この時期の脂のりは格別です。産地は北海道が中心で、カナダやアラスカからの輸入品も多く流通しています。選ぶときは身の透明感・ハリ・臭いの三点を確認することが基本です。栄養価が高く調理の幅も広いオヒョウは、見かけたときにはぜひ手に取ってほしい魚のひとつです。市場でもなかなかお目にかかれない希少な魚だからこそ、出会えたときの喜びはひとしおです。
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