魚屋が教えるメイチダイの昆布締めの作り方

昆布締めと聞くと少し手間がかかりそうに感じる方もいるかもしれませんが、実はとてもシンプルな調理法です。昆布と魚があれば自宅で簡単に作れて、メイチダイの上品な旨みをさらに深く引き出すことができます。魚屋として長年メイチダイを扱ってきた経験から、失敗しない昆布締めの作り方をわかりやすくお伝えします。
【昆布締めとはどんな調理法?】
昆布締めとは、魚の身を昆布で挟んで一定時間置くことで、昆布の旨み成分を魚に移す調理法です。昆布に含まれるグルタミン酸という旨み成分が魚の身に染み込み、刺身で食べるよりもはるかに深い旨みが生まれます。同時に昆布が余分な水分を吸収するため、身が適度に締まってねっとりとした食感になるのも大きな特徴です。
メイチダイはもともと上品な甘みのある白身魚ですが、昆布締めにすることでその旨みがさらに凝縮されます。刺身とはまた違った、奥深い味わいをぜひ体験してみてください。料亭でも定番の調理法ですが、自宅でも十分に再現できます。
【用意するもの】
メイチダイの昆布締めを作るために必要なものをご紹介します。材料はメイチダイの柵・昆布・塩・酒です。昆布は出汁用の真昆布や羅臼昆布がおすすめです。肉厚でしっかりとした昆布を使うと旨みが出やすく、仕上がりがよくなります。スーパーで手に入る一般的な出汁昆布でも十分に美味しく作れます。
道具はバット・ラップ・キッチンペーパーがあれば大丈夫です。昆布のサイズが足りない場合は複数枚を並べて使っても問題ありません。
【メイチダイの下処理と柵取り】
昆布締めを作る前にメイチダイを三枚におろし、腹骨をすき取って血合い骨を骨抜きで丁寧に取り除きます。皮は昆布締めの前に引いておきます。骨が残っていると昆布との密着が悪くなるだけでなく、食べるときに口に刺さる危険があるので丁寧に取り除いてください。
柵取りした身の表面に薄く塩をふります。塩をふることで余分な水分が出て身が締まり、昆布の旨みが染み込みやすくなります。塩の量はうっすら白くなる程度で十分です。ふりすぎると塩辛くなってしまうので注意しましょう。塩をふったら10分ほど置き、出てきた水分をキッチンペーパーで丁寧に拭き取ります。
【昆布の準備】
昆布は固く絞った濡れ布巾で表面を軽く拭いて汚れを取ります。このとき昆布の表面に白く粉を吹いたものが付いていますが、これはマンニットという旨み成分なので洗い流さないように注意してください。水で洗ってしまうと旨みが流れ出てしまいます。
昆布の表面に酒を薄く塗っておくと昆布が柔らかくなり、魚の身に密着しやすくなります。酒を塗ることで昆布の風味もよりまろやかに仕上がります。
【昆布で挟む工程と締める時間の目安】
準備した昆布の上にメイチダイの身を乗せ、もう一枚の昆布で上から挟みます。このとき昆布と身がしっかり密着するように軽く押さえてください。空気が入っていると旨みが均一に移りにくくなります。
昆布で挟んだらラップでしっかりと包み、バットに乗せて冷蔵庫で寝かせます。締める時間の目安は半日から一晩、だいたい8〜12時間が理想的です。短すぎると昆布の旨みが十分に移らず、長すぎると昆布の風味が強くなりすぎることがあります。初めて作る場合は8時間を目安にして、好みに合わせて次回から調整してみてください。
メイチダイは身が締まった白身魚なので、昆布締めに非常に向いています。時間が経つにつれて身の色が少し透明感を帯びてきますが、これは昆布締めが上手くいっているサインです。
【切り方と盛り付け】
冷蔵庫から取り出したメイチダイの身を昆布から外し、キッチンペーパーで表面を軽く拭いて余分な水分を取ります。あとは食べやすい大きさに切り分けるだけです。
切り方は平造りや削ぎ切りがおすすめです。昆布締めにした身はねっとりとした食感になっているので、少し厚めに切ると食べごたえが増して美味しくなります。お皿に盛り付けて、おろし生姜や大葉・刻みねぎを添えると彩りも鮮やかになります。わさび醤油でシンプルに食べるのが一番ですが、ポン酢で食べても上品な味わいが楽しめます。
【昆布締めの保存方法と日持ち】
昆布締めにしたメイチダイは、昆布から外してラップでしっかり包み、冷蔵庫で保存します。日持ちは2〜3日が目安です。昆布に挟んだまま保存すると昆布の風味がどんどん強くなっていくので、好みの仕上がりになったら昆布から外しておくことをおすすめします。
使い切れない場合は冷凍保存も可能です。ラップでしっかり包んで冷凍すると約2〜3週間保存できます。解凍は冷蔵庫でゆっくり行うと食感が保たれます。
【まとめ】
メイチダイの昆布締めは、塩で余分な水分をしっかり抜いてから昆布と密着させることと、8〜12時間をめどにしっかり冷蔵庫で寝かせることが美味しく仕上げるポイントです。昆布の旨みがじっくりと染み込んだメイチダイの身は、刺身とはまた違う深い旨みとねっとりとした食感が楽しめます。見かける機会の少ない高級魚だからこそ、手に入ったときは昆布締めでその美味しさを最大限に引き出してみてください。自宅で作る昆布締めの美味しさに、きっと驚いていただけるはずです。
捌き方はおととチャンネルで解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A

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