ヒメジはフランス料理では「ルージェ」と呼ばれ、ソテーにして食べるのが定番の調理法です。皮目をパリッと焼き上げることでヒメジ本来の風味が最大限に引き出され、シンプルな味付けでも驚くほど美味しい一皿になります。難しそうに見えますが、コツさえ押さえれば自宅のフライパンでも十分に作れます。魚屋が丁寧に解説しますのでぜひ挑戦してみてください。
【ヒメジのソテーはなぜ美味しいのか】
ヒメジは皮目に独特の甘みと風味があり、加熱することでその風味がさらに引き立ちます。皮をパリッと焼き上げることで香ばしさが加わり、身はふっくらとした仕上がりになります。バターやオリーブオイルとの相性が非常に良く、ニンニクやハーブを加えるだけで本格的なフランス料理のような味わいになります。脂が少ない白身魚でありながらソテーにすると非常にコクのある仕上がりになるのがヒメジの魅力です。鮮魚店で見かけたらぜひソテーで食べてほしい魚です。
【材料(2人分)】
ヒメジを2尾から4尾用意してください。三枚おろしにした状態でも、小型のものであれば丸のまま使っても構いません。オリーブオイル大さじ2、バター10グラム、ニンニク1かけ、塩・こしょう適量を用意してください。仕上げにレモンを1切れ添えると爽やかさが加わります。お好みでローズマリーやタイムなどのハーブを加えると、より本格的なフランス料理風の仕上がりになります。付け合わせはミニトマトのソテーやズッキーニのグリルなど、彩りの良い野菜がよく合います。
【ヒメジのソテーの作り方】
下準備をする
ヒメジを三枚おろしにして腹骨と血合い骨を取り除いた状態にします。捌き方が不安な方はおととチャンネルのヒメジの捌き方動画を参考にしてください。皮つきのまま使いますので、皮は引かずに残しておきます。キッチンペーパーで表面の水気をしっかり拭き取ってください。水気が残っているとフライパンに入れたときに油がはねやすく、皮もパリッと仕上がりません。この水気取りがソテーの仕上がりを左右する最初のポイントです。水気を拭き取ったら皮目に薄く塩をふり、5分ほどおいてから出てきた水気を再びキッチンペーパーで拭き取ります。身の面にも塩・こしょうを薄くふっておきます。
フライパンを準備する
フライパンにオリーブオイルを入れて中火にかけ、薄切りにしたニンニクを加えてゆっくり香りを出します。ニンニクが薄く色づいてきたら取り出しておきます。焦がしてしまうと苦みが出るので、火加減に注意しながらじっくり香りを移してください。ハーブを使う場合はこのタイミングでフライパンに加えて香りを移しておきます。
皮目からしっかり焼く
フライパンが十分に熱くなったらヒメジを皮目を下にして並べ入れます。このときフライ返しや指で軽く押さえながら焼くと、皮がフライパンにしっかり密着してパリッと仕上がります。皮目を下にしたまま中火で3分から4分焼きます。皮がきつね色になってパリッとした状態になるまでひっくり返さないことが大切です。途中でひっくり返したくなるかもしれませんが、ここはじっくり待つことが美味しいソテーに仕上げるための最大のポイントです。皮目がしっかり焼けているかどうかは、フライ返しで端を少し持ち上げて色を確認してください。
身の面を焼く
皮目がパリッときつね色に焼けたらひっくり返します。身の面を下にしてバターを加え、1分から2分焼きます。バターが溶けてきたらスプーンで溶けたバターを身にかけながら焼くと、風味が増してよりリッチな仕上がりになります。ヒメジは身が薄いため、火の通りが早い魚です。身の面は短時間で焼き上げることを意識してください。焼きすぎると身がパサついてしまうので注意しましょう。
仕上げる
火を止めてフライパンに残ったバターとオリーブオイルをソースとして活用します。先ほど取り出しておいたニンニクをフライパンに戻し、レモン汁を少量加えてさっと混ぜると簡単なバターソースになります。器にヒメジを盛り付け、フライパンのソースをかけてレモンを添えれば完成です。付け合わせの野菜を添えると彩りも豊かになります。
【美味しく作るためのポイント】
ヒメジのソテーで最も大切なのは水気をしっかり取ることと、皮目をじっくり焼くことの2点です。水気が残っているとどれだけ火加減を調整しても皮がパリッと仕上がりません。キッチンペーパーで丁寧に拭き取る作業を省かないようにしてください。また皮目を焼くときにフライパンをしっかり熱してから魚を入れることも重要です。フライパンが十分に熱くなっていないと皮がくっついてはがれやすくなります。煙が少し出るくらいまで熱してから魚を入れるとうまくいきます。
【アレンジのアイデア】
基本のソテーをマスターしたらアレンジも楽しんでみてください。仕上げにケッパーとレモン汁を加えるとムニエル風の爽やかな仕上がりになります。トマトの角切りとオリーブを加えて軽く煮詰めるとプロヴァンス風のソテーになり、ワインにもよく合います。和風にアレンジする場合は仕上げにバターの代わりにポン酢をさっとかけるだけでさっぱりとした味わいになります。
【まとめ】
ヒメジのソテーは水気をしっかり取り皮目をじっくり焼くというシンプルな工程で作れる料理です。フランス料理では高級食材として知られるヒメジですが、自宅のフライパンとオリーブオイルとバターがあれば本格的な味わいが楽しめます。皮目がパリッと焼き上がったヒメジのソテーは見た目も美しく、おもてなし料理にもぴったりです。鮮魚店でヒメジを見かけたときはぜひソテーに挑戦してみてください。
捌き方はおととチャンネルで解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A
魚屋が教えるヒメジのソテーの作り方
料理レシピ