メバルは春を告げる魚として知られ、釣り人にも料理好きにも人気の根魚です。カサゴと同じく岩礁地帯に生息していてトゲがありますが、カサゴよりも身が上品で繊細な味わいが特徴です。今回は魚屋歴20年以上の私が、メバルの安全で丁寧な捌き方を解説します。
【メバルはどんな魚?】
メバルはカサゴ目メバル科に属する魚で、体長は20〜30cmほどが一般的です。名前の由来は「目が張る(目が大きく張り出している)」からきています。白身で淡白な味わいながらも上品なうまみがあり、煮付け・刺身・塩焼き・唐揚げなど幅広い料理に使えます。
旬は冬から春(12月〜4月)にかけてで、「春告魚(はるつげうお)」とも呼ばれる季節を感じさせる魚です。
【メバルの種類】
メバルには主に3種類あります。
シロメバル 白っぽい体色で最もよく見かける種類
クロメバル 黒っぽい体色でやや深場に生息する
アカメバル 赤みがかった体色で三種の中で最も美味とされる
スーパーや魚屋でよく見かけるのはシロメバルとアカメバルです。見た目が違っても捌き方は同じです。
【メバルのトゲに注意!】
メバルにはカサゴと同様に背びれ・腹びれ・エラ蓋に鋭いトゲがあります。刺さると非常に痛いので必ず注意してください。
捌く前にキッチンバサミでトゲを切り落とす
作業中は厚手のゴム手袋を使う
魚をつかむときはエラ蓋の後ろから手のひらで包むように持つ
【準備するもの】
出刃包丁
まな板
キッチンバサミ
骨抜き
うろこ取り
キッチンペーパー
厚手のゴム手袋(あると安心)
【メバルの捌き方:三枚おろし】
① トゲをハサミで切り落とす
最初に背びれ・腹びれ・尻びれのトゲをキッチンバサミでカットします。エラ蓋のトゲも忘れずに切っておきましょう。この一手間が安全な作業の基本です。
② うろこを取る
うろこ取りや包丁の背を使い、尾から頭に向かってうろこをこそぎ落とします。メバルのうろこは細かく飛び散りやすいので、シンクの中で作業するか周りにキッチンペーパーを敷いておくと後片付けが楽です。エラ蓋の周りや胸びれの付け根など取り残しが出やすい部分も丁寧に取ってください。
③ 頭を落とす
胸びれの付け根のすぐ後ろ、エラ蓋の後ろに包丁を斜めに入れて頭を落とします。メバルはカサゴほど頭が大きくないですが、骨はしっかりしているので出刃包丁を使いましょう。頭はアラ汁や煮付けに使えますので取っておくのがおすすめです。
④ 内臓を取る
お腹の肛門から頭側に向けて浅く切り込みを入れ、内臓を取り出します。中をよく洗い、血合いも流水でしっかり洗い落とします。血合いが残ると臭みの原因になるので丁寧に落としてください。
⑤ 水気を拭く
キッチンペーパーで魚全体の水気をしっかり拭き取ります。水気が残ったまま作業すると包丁が滑りやすくなり危険です。
⑥ 上身を切り取る(背側から)
魚を横に寝かせ、背中側から中骨に沿って包丁を入れます。背骨に当たる感触を確かめながら、包丁を滑らせるように切り進めます。メバルは身が柔らかいので、丁寧に力を入れすぎず切るのがポイントです。
⑦ 上身を切り取る(腹側から)
次に腹側からも同様に包丁を入れ、上身を切り離します。
⑧ 反対側も同じように切る
魚をひっくり返して、同じ手順で下身を切り取ります。
⑨ 腹骨をすく
上身・下身それぞれの腹骨を包丁で薄くすき取ります。
⑩ 小骨を取る
骨抜きで中骨を1本ずつ丁寧に引き抜きます。骨の方向に沿って抜くときれいに取れます。
【皮の引き方】
刺身にする場合は皮を引きます。
① 尾側の端に切り込みを入れる
皮と身の間に少し隙間を作ります。
② 皮をつまんで引く
皮の端をしっかりつまみ、包丁の刃を皮と身の間に当てながら小刻みに動かして引きます。メバルの皮は薄いので破れないよう丁寧に引いてください。
【メバルを丸ごと使う場合】
煮付けや塩焼きにする場合は三枚おろしにせず、内臓とうろこだけ取って丸のまま使います。
煮付け メバルの定番料理。頭・尾・ひれをつけたまま煮ると見栄えよく仕上がる
塩焼き シンプルに塩だけで焼くと上品な白身の甘みが引き立つ
唐揚げ 丸ごと揚げると骨まで食べられる
味噌汁・潮汁 頭やアラを使うと澄んだうまみのある汁になる
【カサゴとメバルの捌き方の違い】
前回ご紹介したカサゴと捌き方はほぼ同じですが、いくつか違いがあります。
メバルは身が柔らかいので力を入れすぎず丁寧に切る
メバルは皮が薄いので皮引きは慎重に
カサゴより骨が細めなので骨抜きで丁寧に取る
【捌いた後の保存方法】
キッチンペーパーで包んでからラップをし、冷蔵庫で保存してください。三枚おろしにした状態で1〜2日以内に使い切るのが理想です。冷凍する場合はラップで密着させて冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて保存します。
【まとめ】
メバルの捌き方のポイントは、最初にトゲをハサミで切り落とすこと・身が柔らかいので丁寧に包丁を入れること・皮が薄いので皮引きは慎重に行うことの3つです。カサゴを捌いたことがある方なら同じ要領でスムーズに捌けます。春の旬の時期にぜひ挑戦してみてください。
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メバルの捌き方
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