釣りをする方やこだわりの魚料理をしたい方に知っておいてほしい「魚の締め方」について現役魚屋が解説します。締め方によって魚の味が大きく変わりますよ!
魚を締めるとはどういうこと?
魚を締めるとは、釣った魚や生きた魚を素早く死なせて鮮度を保つ処理のことです。魚は暴れると体内に疲労物質が溜まり、旨味成分が失われてしまいます。素早く締めることで魚のストレスを最小限に抑えて、美味しい状態を長くキープできます。
締め方の種類
【活け締め(いけじめ)】
活け締めとは、魚の急所に刃物を入れて即死させる締め方です。魚が苦しまずに即死するので旨味成分が逃げにくく、最も一般的な締め方です。釣り場でもよく使われます。
やり方はまず魚のエラの付け根に包丁やナイフを入れて血管を切ります。次に尾びれの付け根にも切り込みを入れます。そのまま海水や水の入ったバケツに入れて血を抜きます。これを血抜きといいます。血をしっかり抜くことで臭みが少なくなり、身の色も綺麗になります。
【神経締め(しんけいじめ)】
神経締めとは、活け締めをした後に魚の脊髄神経を破壊する締め方です。活け締めだけでは死んだ後も神経が働き続けて旨味成分が消費されてしまいますが、神経締めをすることでその消費を最小限に抑えられます。より長く新鮮な状態を保てる上級者向けの締め方です。
やり方は活け締めをした後に、専用のワイヤー(神経締めワイヤー)を脊髄に通して神経を破壊します。うまく決まると魚がビクッと震えます。
【氷締め(こおりじめ)】
氷締めとは、魚を氷水に入れて低温で締める方法です。刃物を使わないので初心者でも簡単にできます。アジ・イワシ・サバなど小型の青魚によく使われます。
やり方は海水に氷をたっぷり入れてキンキンに冷やした氷水を作り、そこに魚を入れるだけです。水温が下がることで魚の活動が止まり、そのまま締まります。ただし活け締めや神経締めに比べると鮮度の保ちは劣ります。
【野締め(のじめ)】
野締めとは、特に締める処理をせずに魚が自然に死ぬのを待つ方法です。魚が暴れて疲労物質が溜まるので旨味が落ちやすく、鮮度の保ちも悪くなります。できれば避けたい方法ですが、大量に釣れたときなどやむを得ない場合もあります。
締め方による味の違い
鮮度と旨味が最も優れているのは神経締めです。次いで活け締め、氷締め、野締めの順になります。
ただし神経締めは技術が必要なので、まずは活け締めと血抜きをしっかりマスターすることをおすすめします。活け締めと血抜きをきちんとするだけで魚の味は格段に変わりますよ。
用意するもの
活け締めに必要なものはナイフまたは包丁・バケツ・氷です。神経締めにはこれに加えて神経締めワイヤーが必要です。神経締めワイヤーは釣具店やネットで購入できます。氷締めに必要なものはクーラーボックスと氷だけです。
スーパーや魚屋の魚はどうなの?
スーパーや魚屋で売っている魚は産地でしっかり締められているものがほとんどです。特に活魚(いけす)で仕入れている魚屋の魚は注文してから締めることもあります。「活け締めにしてほしい」とリクエストすると対応してくれる魚屋もありますよ。
魚屋からひとこと
釣りをされる方はぜひ活け締めと血抜きを習慣にしてみてください。同じ魚でも締め方ひとつで味が全然違います。最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れてしまえば5分もかかりません。釣った魚を最高の状態で食べる喜びはひとしおですよ!
まとめ
魚の締め方には活け締め・神経締め・氷締め・野締めの4種類があります。鮮度と旨味を最大限に保つには神経締めが最も優れていますが、まずは活け締めと血抜きをマスターするのがおすすめです。釣りをされる方はぜひ実践してみてください!
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魚の締め方の種類と違い【活け締め・神経締めとは】
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