スズキ(シーバス)の捌き方|魚屋が教える三枚おろしと下処理のコツ

【スズキってどんな魚?】
スズキは日本各地の沿岸や河川に生息する大型の白身魚です。釣り人の間では「シーバス」という名前で親しまれており、ルアーフィッシングの人気ターゲットとして知られています。魚屋の目線で見ても、スズキは非常に扱いやすく、刺身・塩焼き・ムニエル・アクアパッツァなど幅広い料理に使える優秀な魚です。
旬は夏で、産卵前の6月〜8月にかけて脂がのり、身の旨味が増します。この時期のスズキは「夏スズキ」とも呼ばれ、刺身にすると甘みと旨味のバランスが抜群です。また、出世魚としても知られており、成長とともにセイゴ→フッコ→スズキと名前が変わります。関西ではフッコをハネと呼ぶこともあり、地域によって呼び名が異なるのも面白いところです。
【捌く前に準備するもの】
スズキを捌く前に道具をそろえておくとスムーズです。必要なものは出刃包丁・柳刃包丁(刺身用)・まな板・ウロコ取り・キッチンペーパーです。スズキはウロコが大きくて硬いのが特徴で、取り除く際に周囲に飛び散りやすいです。ビニール袋の中でウロコを取るか、シンクの中で作業すると後片付けが楽になります。
包丁はしっかり研いでおくことが大切です。切れない包丁で捌くと身が崩れやすく、刺身の仕上がりにも影響します。初心者の方はまず出刃包丁一本でも十分ですが、刺身まで作るなら柳刃包丁もあると仕上がりがきれいになります。
【ウロコの取り方】
スズキのウロコは非常に大きく、しっかりと皮に密着しています。ウロコ取りを使って、尾から頭に向かってこすりながら取り除きます。力を入れすぎると皮が傷つくので、一定のリズムで丁寧に作業しましょう。
特に背びれの付け根や腹びれの周辺はウロコが残りやすい部分です。見落としがないよう、指で触れながら確認するのがコツです。ウロコが取れたら流水でしっかり洗い流してください。
【頭の落とし方】
ウロコを取り終えたら、次は頭を落とします。胸びれと腹びれの付け根に沿って、斜めに包丁を入れます。スズキは骨が太くて硬いため、出刃包丁の根元に近い部分を使って体重をかけるようにして切り落とすとうまくいきます。
頭を落とす際は一気に切ろうとせず、背側から包丁を入れて、裏返してから腹側も切るという手順を踏むと安全です。無理に力を入れると包丁が滑って危険なので、焦らず丁寧に進めてください。
【内臓の取り出し方】
頭を落としたら腹に包丁を入れて内臓を取り出します。肛門から頭側に向かって浅く切り込みを入れ、内臓をかき出します。このとき胆のうを傷つけると苦味が身に移るので、丁寧に取り出すことが大切です。
内臓を取り出したら、背骨の内側に血合いが残っています。これをしっかり取り除かないと臭みの原因になります。歯ブラシや血合い取りを使って、流水をかけながらこすり落とすのが効果的です。最後にキッチンペーパーで水気をしっかり拭き取りましょう。水気が残ったまま捌くと身が滑りやすくなり、包丁のコントロールが難しくなります。
【三枚おろしの手順】
内臓を取り除いてきれいに洗ったら、いよいよ三枚おろしです。まな板の上に魚を置き、頭側を左・腹側を手前にします。
最初に背側から包丁を入れます。背びれに沿って頭側から尾に向かって切り込みを入れ、背骨に当たるまで包丁を進めます。次に腹側も同様に切り込みを入れます。そして背骨の上に包丁を這わせるように、尾から頭方向に向かってゆっくりと身を切り離していきます。
スズキは身が厚いため、一度で切り離そうとせず、数回に分けて少しずつ包丁を進めるのがポイントです。骨際に身を残さないように、背骨に包丁を当てながら慎重に進めてください。片面が切り離せたら裏返して同じ手順で反対側も切り離します。これで三枚おろしの完成です。
【腹骨と血合い骨の取り方】
三枚におろした身には腹骨と血合い骨が残っています。腹骨は包丁を寝かせて、骨に沿うようにそぎ取ります。スズキの腹骨はしっかりしているので、包丁をしっかり当てながら取り除いてください。
血合い骨は背骨に沿って並んでいる細かい骨です。骨抜きを使って一本ずつ丁寧に抜いていきます。指で身をなでると骨の位置が確認できるので、感触を確かめながら作業しましょう。この作業を丁寧に行うことで、食べるときの口当たりが大きく変わります。
【皮の引き方】
刺身や薄造りにする場合は皮を引く必要があります。尾側の端を少し切り、皮と身の間に包丁を入れます。皮をしっかり押さえながら、包丁を小刻みに動かして皮と身を切り離していきます。
スズキの皮は比較的引きやすい部類ですが、力を入れすぎると身が崩れるので注意してください。皮引きのコツは、包丁を動かすのではなく皮をひっぱる側の手を動かすイメージで作業することです。
なお、スズキの皮は湯霜造りにして食べることもできます。皮目に熱湯をかけて氷水で締めると、皮のコリコリした食感が楽しめておすすめです。
【スズキの美味しい食べ方】
捌いたスズキはさまざまな料理に活用できます。夏の旬の時期は刺身や薄造りが絶品です。身が透き通るように薄く引いた薄造りをポン酢で食べると、夏らしい上品な味わいが楽しめます。
塩焼きにする場合は、皮目に切り込みを入れて塩を振り、少し置いてから焼くと余分な水分が抜けてふっくらと仕上がります。ムニエルやアクアパッツァにしても白身の旨味が引き立ち、おしゃれな一品になります。釣ったスズキは特に鮮度が高いので、まずは刺身でその味を堪能してみてください。
【まとめ】
スズキはウロコが大きくて硬いという点さえ押さえれば、三枚おろし自体は白身魚の中でも比較的捌きやすい魚です。丁寧にウロコを取り、血合いをしっかり洗い流すことが臭みのない美味しい仕上がりへの近道です。旬の夏にぜひ一度チャレンジしてみてください。捌き方を覚えておくと、釣ったシーバスをその場で料理する楽しみも広がります。スズキは和食から洋食まで幅広く使える万能な魚なので、いろいろな料理に挑戦してみてください。
捌き方はおととチャンネルで解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A

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