ハナダイの美味しい食べ方|刺身・煮付け・塩焼きレシピを魚屋が解説

魚屋をやっていると、ハナダイを手に取ったお客さんから「どうやって食べるのが一番美味しいの?」と聞かれることがよくあります。マダイより手頃な値段で買えるのに、身の質は引けを取らないハナダイ。今回は魚屋目線で、ハナダイの美味しさを最大限に引き出す食べ方をいくつかご紹介します。刺身・煮付け・塩焼きの三つを中心に、それぞれのポイントを詳しく解説します。
【ハナダイの刺身】
ハナダイの刺身は、白身らしい上品な甘みと、ほどよい弾力が楽しめる一品です。捌いて皮を引いた身を5ミリ前後の厚さに切り分けるだけで、見た目も美しい刺身が完成します。醤油とわさびで食べるのが定番ですが、ポン酢に大根おろしを添えて食べるのもさっぱりとして美味しいです。
刺身をより美味しくしたいなら、昆布締めにする方法がおすすめです。塩を薄くふった身を昆布で挟み、冷蔵庫で半日から一日ほど寝かせるだけで、昆布の旨みが身に移り、しっとりとした食感に変わります。マダイの昆布締めと同様の方法で作れるので、ぜひ試してみてください。
【ハナダイの煮付け】
ハナダイの煮付けは、家庭で作りやすい定番レシピです。三枚におろした切り身でも、頭やアラと一緒に煮てもどちらも美味しく仕上がります。
材料(二人前)は、ハナダイの切り身二切れ、醤油大さじ二、みりん大さじ二、酒大さじ三、砂糖小さじ一、水100ミリリットルです。
フライパンか浅い鍋に調味料と水を合わせて火にかけ、煮立ったところにハナダイの切り身を皮目を上にして並べます。落とし蓋をして中火で八分ほど煮れば完成です。途中で煮汁をスプーンで身にかけながら煮ると、味がよく染み込みます。皮目に隠し包丁を入れておくと、さらに味が入りやすくなります。
煮付けにはアラも一緒に入れるのがおすすめです。頭や中骨からも旨みが出て、煮汁が格段に美味しくなります。魚屋では「アラも一緒に煮てみてください」とよくお客さんにお伝えしますが、アラを加えた煮付けを食べると、もうアラなしには戻れないとおっしゃる方が多いです。
【ハナダイの塩焼き】
シンプルに塩焼きにするだけでも、ハナダイの旨みは十分に楽しめます。切り身に塩をふって15分ほど置き、出てきた水分をペーパーで拭き取ってからグリルで焼くだけです。この一手間で余分な水分と臭みが抜け、焼き上がりがぐっと美味しくなります。
焼き時間は切り身の厚さにもよりますが、中火で片面五分ずつを目安にしてください。皮目をしっかり焼いて香ばしくすると、食欲をそそる仕上がりになります。大根おろしとすだちを添えると、さっぱりとした後味になってご飯が進みます。
魚屋として特に伝えたいのが、塩焼きにするときの塩の量です。「塩焼きだからたくさんふればいい」と思われがちですが、塩の量は身の表面が白くなる程度で十分です。ふりすぎると塩辛くなってしまい、せっかくのハナダイの甘みが消えてしまいます。薄めに塩をあてて、食べながら足すくらいのイメージで仕上げるのがコツです。
【ハナダイのアラ汁】
ハナダイを捌いた後に残る頭や中骨は、アラ汁に使うと一切無駄になりません。霜降り(熱湯をかけてから冷水で洗う下処理)をしてから鍋に入れ、水から昆布と一緒に火にかけます。沸騰直前に昆布を取り出し、アクを取りながら15分ほど煮れば上品な出汁が出ます。味噌を溶き入れて味噌汁にしても、塩と醤油で味を整えて潮汁にしても絶品です。
市場では「アラは捨てるもの」と思っている方も多いですが、魚屋の間ではアラを使った料理こそ魚の旨みが凝縮されているという認識が広く共有されています。捌いた後のアラはぜひ活用してください。
【まとめ】
ハナダイは刺身・煮付け・塩焼き・アラ汁とさまざまな食べ方で楽しめる万能な白身魚です。マダイと同じ感覚で調理できるので、白身魚の料理に慣れていない方にも取り組みやすい魚といえます。新鮮なハナダイを手に入れたら、まずは刺身でそのままの味を楽しみ、翌日は煮付けや塩焼きにするというのが魚屋としておすすめの食べ方です。
捌き方はおととチャンネルで解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A

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