シログチは練り物の原料として有名ですが、鮮度の良いものは刺身でも絶品です。白くて柔らかい身は口の中でとろけるような食感があり、知る人ぞ知る美味しさです。今回は魚屋の現場目線で、シログチの刺身の作り方を丁寧に解説します。
【シログチの刺身はなぜ美味しいのか】
シログチの身は白身で淡白ながら、旨味がしっかりあります。脂は多くありませんが、その分さっぱりとした味わいで、どんな薬味とも相性が良いです。コリコリとした食感ではなく、柔らかくなめらかな口当たりが特徴で、刺身が苦手な方でも食べやすい魚のひとつです。
市場でシログチを見ていると、鮮魚として出回る量はそれほど多くありません。だからこそ、鮮度の良いシログチが手に入ったときは刺身で食べることを強くおすすめします。練り物の原料になる魚が、実はこれほど美味しい刺身になるという事実を、ぜひ体験してみてください。
【刺身に向いている鮮度の見分け方】
シログチを刺身で食べるには、鮮度の見極めが非常に重要です。刺身で食べられる鮮度かどうか、以下のポイントで確認してください。
目が澄んでいて黒目がはっきりしているものが新鮮です。目が白く濁っているものは鮮度が落ちています。次に表面のツヤを確認します。光沢があってぬめりがしっかりしているものが良い状態です。エラを開けてみると内側が鮮やかな赤色をしているものが新鮮で、茶色っぽくなっているものは避けてください。また、腹を押してみて弾力があるものが新鮮な証拠です。
私が市場で仕入れるときも、この4つのポイントは必ず確認します。特にエラの色は鮮度を正直に教えてくれるので、一番信頼しているチェックポイントです。
【刺身を作る前の下処理】
シログチを三枚おろしにしたら、刺身を作る前にいくつかの下処理を行います。
まず血合い骨を骨抜きでしっかり取り除きます。身の中央付近を指でなぞると骨の感触があるので、骨の向きに沿って1本ずつ丁寧に引き抜いてください。骨が残っていると刺身を食べるときに口に当たって不快なので、この作業は丁寧に行いましょう。
次に皮を引きます。尾側の端から柳刃包丁を皮と身の間に入れ、皮をまな板に押しつけながら包丁を滑らせるように動かします。シログチの皮は薄くて引きやすいですが、身が柔らかいので力を入れすぎないように注意してください。
皮を引いたら、キッチンペーパーで表面の水気を軽く拭き取ります。水気が残っていると切るときに身が崩れやすくなります。
【刺身の切り方】
下処理が終わったら、いよいよ刺身を切ります。シログチの身は柔らかいので、切り方によって食感が大きく変わります。
基本の切り方は「そぎ切り」です。包丁を斜めに寝かせて、手前に引くようにしながら切ります。身が柔らかいシログチにはこの切り方が向いていて、断面が大きくなるので口当たりも良くなります。
包丁は一度で引き切るのが大切です。何度もノコギリのように動かすと断面が崩れて見た目も食感も悪くなります。よく切れる柳刃包丁を使い、一気に引くように切ってください。
厚さは5〜7ミリ程度が食べやすいです。薄すぎると食感がなくなり、厚すぎると食べにくくなります。均一な厚さに切ることを意識してください。
【盛り付けと薬味】
切った刺身は皿に盛り付けます。シログチの白い身は見た目も美しく、大葉や菊の花などを添えると色鮮やかな一皿になります。
薬味はわさびと醤油が定番ですが、シログチには生姜醤油もよく合います。淡白な白身に生姜のさっぱりとした風味がマッチして、より食べやすくなります。ポン酢にもみじおろしを添えてもさっぱりと楽しめます。
薬味や食べ方を変えることで、同じシログチの刺身でも違った味わいを楽しめます。ぜひ色々試してみてください。
【刺身を美味しく食べるための保存と注意点】
刺身は作ったその日のうちに食べるのが基本です。翌日まで保存する場合はキッチンペーパーで包んでラップをして冷蔵庫へ入れてください。ただし柔らかい魚は傷みやすいので、できるだけ早く食べることをおすすめします。
アニサキスがいる魚介類は一度マイナス18度以下で24時間冷凍して下さい。
【まとめ】
シログチの刺身は、白くて柔らかい身がなめらかな口当たりを生み出す、知る人ぞ知る美味しさです。鮮度の見極めをしっかり行い、血合い骨を丁寧に取り除いてから、そぎ切りで切るのが美味しく仕上げるポイントです。生姜醤油やポン酢など薬味を変えながら、様々な味わいを楽しんでみてください。練り物の原料として知られているシログチですが、刺身として食べると全く違う魅力に気づくはずです。鮮度の良いシログチを見かけたときはぜひ刺身に挑戦してみてください。
捌き方はおととチャンネルで解説しています。ぜひチャンネルも覗いてみてください😊
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魚屋が教えるシログチの刺身の作り方
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