トビウオという魚をご存じでしょうか。海面を滑空するように飛ぶ姿が印象的なトビウオは、実は食べても非常に美味しい魚です。刺身・塩焼き・つみれなど様々な料理に使える万能な魚で、魚屋を20年以上続けてきた中でも季節になると店頭で人気が出る魚の一つです。大きな胸ビレが特徴的で、初めて捌く方は少し戸惑うかもしれませんが、手順を覚えてしまえばそれほど難しくありません。今回は魚屋目線でトビウオの捌き方を詳しくご説明します。
実際の捌き方を動画でも確認できます。おととチャンネルでトビウオの捌き方を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
https://youtu.be/kVfk_TxNKks
【トビウオとはどんな魚か】
トビウオはダツ目トビウオ科に属する魚で、日本近海に多く生息しています。最大の特徴は発達した大きな胸ビレで、海面を助走して空中に飛び出し最大で400メートル以上滑空することができます。体長は30センチから40センチ程度のものが多く、細長い体型をしています。旬は春から夏にかけてで、この時期に多く水揚げされます。
【捌く前に用意するもの】
トビウオを捌くにあたって必要な道具を揃えておきましょう。出刃包丁・柳刃包丁・まな板・ウロコ取り・キッチンペーパーがあれば十分です。トビウオは細長い体型なのでまな板は長めのものを使うと作業がしやすいです。大きな胸ビレが邪魔になることがありますが、最初にハサミで切り落としておくと作業がスムーズになります。
【ウロコの取り方】
トビウオのウロコは比較的取りやすい部類です。ウロコ取りを使って尾から頭に向かって丁寧に取っていきます。胸ビレの付け根周辺はウロコが残りやすいので特に丁寧に取りましょう。ウロコを取り終えたら水でさっと洗い流します。
トビウオは表面がぬるっとしていることがあるので、まな板に新聞紙や濡れた布巾を敷いて滑り止めにすると作業がしやすくなります。魚屋では毎日様々な魚を捌くので、こういった小さな工夫が作業効率を大きく左右します。
【胸ビレと頭の処理】
トビウオの大きな胸ビレはそのままだと捌きにくいので、最初にハサミか包丁で根元から切り落とします。胸ビレを落としたら頭を落とします。胸ビレの付け根に沿って斜めに包丁を入れて切り落とします。頭を落としたら腹を開いて内臓を取り出します。腹に包丁を入れて内臓をかき出し血合いの部分を歯ブラシや指でしっかり洗い落とします。この血合いを丁寧に取り除くことが臭みのない仕上がりにつながります。
【三枚おろしの手順】
頭と内臓を取り除いたら三枚おろしにします。トビウオは細長い体型なので背骨に沿って包丁を入れやすい魚です。まず背側から包丁を入れます。背骨に沿って尾から頭方向に包丁を滑らせるように引いていきます。次に腹側からも同様に包丁を入れ背骨から身を外します。反対側も同じ手順で行えば三枚おろしの完成です。
トビウオは身が柔らかいので包丁を押しつけず引くように使うのがコツです。細長い体型なので慣れないうちは背骨に沿って丁寧にゆっくり包丁を進めることを意識してください。
【腹骨と血合い骨の処理】
三枚におろしたら腹骨をすき取ります。包丁を寝かせて腹骨の下に滑り込ませるように薄くすき取ります。次に血合い骨を取り除きます。トビウオの血合い骨は細くて多いのが特徴です。骨抜きで一本ずつ丁寧に抜くか、血合い骨の両脇に包丁を入れてV字に切り取る方法どちらでも構いません。刺身にする場合は骨抜きで丁寧に取る方がきれいな仕上がりになります。
【皮引きの方法】
刺身にする場合は皮を引きます。尾側の端に包丁を入れて皮と身の間に刃を滑り込ませ皮を引っ張りながら包丁を前後に小さく動かして進めていきます。トビウオの皮は薄めなのでゆっくり丁寧に引くのがポイントです。塩焼きやつみれにする場合は皮を引かずにそのまま使えます。
【捌いた後の保存方法】
捌いたトビウオはキッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ってからラップで包み冷蔵庫で保存します。当日中に食べない場合は冷凍保存がおすすめです。冷凍する際も水気をしっかり取ってから保存袋に入れて空気を抜いて密閉します。
【まとめ】
トビウオは大きな胸ビレが特徴的な魚ですが、最初にヒレを処理してしまえば捌き方はそれほど難しくありません。血合いをしっかり洗い流すことで臭みのない美味しい仕上がりになります。三枚におろした身は刺身・塩焼き・つみれなど様々な料理に活用できます。旬の時期にぜひ挑戦してみてください。
実際の捌き方を動画でも確認できます。おととチャンネルでトビウオの捌き方を詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
https://youtu.be/kVfk_TxNKks
魚の捌き方はおととチャンネルで解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A
トビウオの捌き方と下処理|魚屋が教えるコツ
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