クロソイの捌き方|魚屋が教える三枚おろしと姿造りの作り方

【クロソイってどんな魚?】
クロソイは北海道から本州北部の岩礁域に生息する根魚で釣り人の間では「ソイ」という名前で親しまれています。体が黒っぽいことからクロソイという名前がついており同じソイの仲間にキツネメバルやシマゾイなどがいますがクロソイは中でも最もポピュラーで人気の高い種類です。磯釣りや船釣りで狙える人気ターゲットとして釣り人には絶大な知名度があり釣り雑誌やYouTubeでも頻繁に取り上げられる魚です。
クロソイはメバルの仲間に分類されており見た目もメバルに似ています。大きな目と口が特徴的でいかにも根魚らしい風格のある顔つきをしています。大型になると50センチを超えるものもおり大物を釣り上げたときの感動は格別です。
旬は冬から春にかけてで特に12月〜3月が最も脂がのって美味しい時期です。身は白くてきめ細かく上品な甘みと旨味が特徴です。皮目に旨味が強く皮付きのまま調理すると皮の旨味も一緒に楽しめるのがクロソイの魅力のひとつです。刺身・塩焼き・煮付け・鍋と幅広い料理に向いており捌き方を覚えておくと様々な場面で活用できます。
魚屋の目線でもクロソイは非常に扱いやすく料理の幅が広い魚です。そして何よりもクロソイの姿造りは見た目のインパクトが抜群で食卓に出したときの驚きと喜びは格別です。特別な日のおもてなし料理としても自信を持っておすすめできる一品です。
【捌く前に準備するもの】
クロソイを捌く前に道具をそろえておきましょう。必要なものは出刃包丁・柳刃包丁・まな板・ウロコ取り・骨抜き・キッチンペーパーです。姿造りにする場合は頭と骨を残すため柳刃包丁の切れ味が特に重要になります。包丁はしっかり研いでおいてから作業に臨んでください。
クロソイは背びれに鋭いトゲがあります。素手でトゲに触れると深く刺さって非常に痛いので作業前にキッチンバサミで背びれを根元からしっかり切り落としておくことが大切です。腹びれや尻びれのトゲにも注意しながら作業を進めてください。
【ヒレの処理とウロコの取り方】
クロソイを捌く際にまず行うのがヒレの処理です。キッチンバサミを使って背びれを根元からしっかり切り落とします。姿造りにする場合は見た目を意識してヒレを残したいと思うかもしれませんが鋭いトゲがあるため食べる際に危険です。背びれのトゲ部分だけをハサミで切り落として軟条部分(柔らかいヒレ)を残す方法もありますが慣れないうちはすべて切り落としておく方が安全です。
ウロコはウロコ取りを使って尾から頭に向かってこすりながら取り除きます。クロソイのウロコは細かくてしっかりと皮に密着しています。頭周辺や腹部・ヒレの付け根周辺は取り残しやすいので指で触れながら丁寧に確認してください。姿造りにする場合は頭のウロコも丁寧に取り除いておくことが大切です。ウロコが取れたら流水でしっかり洗い流します。
【頭の落とし方と内臓の取り出し方】
通常の三枚おろしにする場合は頭を落とします。胸びれと腹びれの付け根に沿って斜めに包丁を入れて頭を切り落とします。クロソイの骨はしっかりしているため出刃包丁の根元を使って体重をかけながら切り落とすのがポイントです。
姿造りにする場合は頭を落とさずに内臓だけを取り出します。腹に浅く切り込みを入れて内臓を丁寧にかき出します。姿造りでは頭がついたまま盛り付けるため腹の切り込みをできるだけ小さく抑えることが仕上がりの美しさにつながります。内臓を取り出したら背骨の内側の血合いを歯ブラシや血合い取りを使って流水をかけながら丁寧に取り除いてください。最後にキッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ります。
【三枚おろしの手順】
通常の三枚おろしの手順を説明します。まな板の上に魚を置き頭側を左・腹側を手前にします。まず背側から包丁を入れます。背骨に沿って頭側から尾に向かって切り込みを入れ背骨に当たるまで包丁を進めます。次に腹側も同様に切り込みを入れます。そして背骨の上に包丁を這わせるように尾から頭方向に向かってゆっくりと身を切り離していきます。
クロソイは身がしっかりしていて扱いやすい魚です。骨際に身を残さないよう背骨にしっかり包丁を当てながら進めてください。片面が切り離せたら裏返して同じ手順で反対側も切り離します。これで三枚おろしの完成です。腹骨は包丁を寝かせて骨に沿うようにそぎ取り血合い骨は骨抜きを使って一本ずつ丁寧に抜いていきます。
【姿造りの作り方】
クロソイの姿造りは見た目のインパクトが抜群で食卓に出したときに必ず歓声が上がる一品です。手順は通常の捌き方と少し異なりますが丁寧に進めれば初めてでも十分に仕上げられます。
まず内臓を取り除いて血合いをきれいに洗い流した状態から始めます。頭はつけたまま作業します。柳刃包丁を使って背側から背骨に沿って切り込みを入れます。背骨に当たるまで包丁を進めたら尾から頭方向に向かって身を背骨から切り離していきます。このとき皮一枚でつながった状態になるよう完全に切り離さないように注意してください。
次に腹側も同様に包丁を入れて身を切り離します。左右の身を背骨から切り離したら身を外側に開きます。背骨を取り除く場合は尾の付け根と頭の付け根で背骨を切り離して取り除きます。背骨を残して身を開いた状態で盛り付ける方法もあります。
腹骨と血合い骨を丁寧に取り除いたら皮を残したまま薄く刺身に引いていきます。切り離さず皮でつながった状態を保ちながら薄く切ることで姿造り特有の美しい仕上がりになります。頭と尾をそのまま残して盛り付けることで魚が泳いでいるような躍動感のある盛り付けが完成します。
盛り付けの際は大きな皿の上に頭と尾を両端に置き身を中央に扇状に並べます。大葉や菊の花・紅たでなどの薬味を添えると色鮮やかで華やかな姿造りになります。わさびと醤油を小皿に添えて完成です。
【皮の引き方と刺身の切り方】
通常の刺身にする場合は皮を引きます。クロソイの皮は湯霜造りにするのが特においすすめです。皮目に熱湯をかけて氷水で締めると皮のコリコリした食感と濃厚な旨味が加わり刺身とはまた違う格別の味わいが楽しめます。クロソイは皮目の旨味が特に強い魚なので湯霜造りにすることで一尾をより美味しく食べ尽くせます。
刺身は平造りが定番です。柳刃包丁を使って手前に引くように7〜8ミリ程度の厚さに切ります。切るときは包丁を一方向に引くだけで押したり往復させたりしないのがポイントです。
【クロソイの美味しい食べ方】
クロソイは刺身と姿造りが最もおすすめの食べ方です。冬の旬の時期に作る姿造りは食卓を一気に華やかにする特別な一品です。湯霜造りにすると皮の旨味も楽しめてさらに完成度が上がります。
塩焼きにすると皮目がパリッと仕上がり身の旨味がじんわりと広がります。煮付けにすると甘辛のタレが白身によく染み込んで絶品の仕上がりになります。鍋に入れると身の旨味が出汁に溶け出して鍋全体が美味しくなります。アラで作った味噌汁はクロソイの旨味が凝縮された冬の食卓にぴったりの一杯です。
【まとめ】
クロソイは鋭いトゲへの注意と丁寧なウロコ処理が捌く際の最大のポイントです。最初にヒレをハサミで切り落としておくことで安全にスムーズに作業できます。通常の三枚おろしはもちろん姿造りにすると見た目のインパクトが抜群で特別な日のおもてなし料理として最高の一品になります。YouTubeのおととチャンネルでも人気の高いクロソイをぜひ自分で捌いて食卓で堪能してみてください。冬の旬の時期に釣り上げたクロソイで姿造りを作る喜びは格別です。
捌き方はおととチャンネルで解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A

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