魚屋が教えるイトヨリダイの湯霜造りの作り方

イトヨリダイは刺身でも十分に美味しい魚ですが、湯霜造りにすることで皮目の旨味と独特の風味が加わり、一段と上品な味わいになります。見た目も美しく、おもてなし料理にもぴったりの一品です。魚屋が丁寧に手順を解説しますので、ぜひ挑戦してみてください。
【湯霜造りとはどんな料理か】
湯霜造りとは、皮をつけたままの魚の柵に熱湯をかけて表面だけをさっと加熱し、すぐに氷水で締めてから刺身に切る調理法です。皮目がほんのり加熱されることで独特の風味と香りが生まれ、身はほぼ生のままの食感が楽しめます。見た目は皮目が白く霜が降りたように見えることから「湯霜造り」と呼ばれています。
イトヨリダイは皮目に甘みと旨味があるため、湯霜造りとの相性が非常に良い魚です。皮を引いてしまうともったいないと感じるほど、皮ごと食べることで初めてイトヨリダイの本当の美味しさがわかります。料理屋でも定番の食べ方で、自宅でも意外と簡単に作れます。
【材料(2人分)】
イトヨリダイの柵を150グラムから200グラム程度用意してください。皮つきのまま使うため、捌く際に皮を傷つけないよう丁寧に扱ってください。熱湯、氷水、キッチンペーパー、ラップも準備しておきます。薬味はわさび・大葉・大根のつまをお好みで用意してください。タレはポン酢かわさび醤油がよく合います。イトヨリダイの上品な味わいには、濃すぎないポン酢が特におすすめです。
【イトヨリダイの湯霜造りの作り方】
柵の準備をする
イトヨリダイを三枚おろしにして腹骨と血合い骨を取り除いた柵を用意します。捌き方が不安な方はおととチャンネルのイトヨリダイの捌き方動画を参考にしてください。柵の表面の水気をキッチンペーパーでしっかり拭き取ります。水気が残っていると熱湯をかけたときに均一に加熱されにくくなるため、この工程は丁寧に行いましょう。
氷水を用意する
大きめのボウルに氷と水を入れて氷水を作っておきます。熱湯をかけた後すぐに氷水に入れて締める必要があるため、先に準備しておくことが大切です。氷水が冷たいほど皮目がきゅっと締まり、仕上がりが美しくなります。
熱湯をかける
バットやまな板の上にキッチンペーパーを広げ、その上にイトヨリダイの柵を皮目を上にして置きます。柵の上にさらにキッチンペーパーを1枚かぶせます。上からキッチンペーパーごと、沸騰した熱湯をゆっくりとまんべんなくかけます。皮目全体が白くなればOKです。キッチンペーパーをかぶせることで熱湯が均一に行き渡り、皮が破れるのを防ぐことができます。この工程はスピードが大切で、熱湯をかけたらすぐに次のステップに移ってください。
氷水で締める
キッチンペーパーをすぐに取り除き、柵を素早く氷水に入れます。30秒から1分程度しっかり冷やして身を締めます。氷水に入れることで加熱が止まり、身がプリッとした食感になります。冷えたら取り出してキッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ります。この水気取りが甘いと切るときに身が崩れやすくなるので丁寧に行いましょう。
切り付ける
水気を取った柵を刺身包丁で切り付けます。皮目を上にして置き、繊維に対して斜めに5ミリから7ミリ程度の厚さで切ります。切り口が皮目の美しいピンク色と白い身のコントラストになり、見た目にも鮮やかな仕上がりになります。切るときは包丁を引くように一度で切り、押しつけないようにすることが大切です。身が柔らかいイトヨリダイは押しながら切ると崩れやすいので注意してください。
盛り付ける
器に大葉を敷き、切ったイトヨリダイを美しく並べます。大根のつまとわさびを添え、レモンを1切れ飾るだけで料理屋のような見栄えになります。ポン酢かわさび醤油を添えて完成です。皮目の美しいピンク色が映えるよう、白い器や黒い器を使うと盛り付けがより華やかになります。
【湯霜造りを美味しく作るポイント】
湯霜造りの出来を左右する最大のポイントは魚の鮮度です。皮ごと食べる料理なので、鮮度の良いものを使うことが特に重要です。イトヨリダイは鮮度が落ちると皮目の風味が失われるため、購入したその日か翌日までに仕込むようにしてください。
熱湯をかける時間は短くて構いません。皮目が白くなった瞬間に氷水に移すのが理想で、加熱しすぎると身まで火が通って食感が変わってしまいます。素早い動作を意識して作業しましょう。また氷水はしっかり冷たいものを用意することが大切で、氷が少ないと締まりが甘くなります。氷は惜しまず多めに用意してください。
【湯霜造りに合うタレとアレンジ】
イトヨリダイの湯霜造りには、ポン酢と薬味の組み合わせが最もよく合います。ポン酢にもみじおろしを添えるとさっぱりとした味わいになり、上品な白身魚との相性が抜群です。わさび醤油でシンプルに食べるのも美味しく、イトヨリダイ本来の甘みとうま味が感じられます。少量のごま油と塩で食べるカルパッチョ風のアレンジも、イトヨリダイの風味によく合います。いろいろなタレで試してみてください。
【まとめ】
イトヨリダイの湯霜造りは、熱湯をかけて氷水で締めるというシンプルな工程で作れる料理です。皮目をほんのり加熱することで生まれる独特の風味と、ほぼ生のままの身の甘みが同時に楽しめる、イトヨリダイならではの食べ方です。鮮度の良いイトヨリダイが手に入ったときはぜひ湯霜造りに挑戦してみてください。見た目の美しさと上品な味わいに、きっと驚くはずです。
捌き方はおととチャンネルで解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A

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