魚のスープは世界中で親しまれている料理です。フランスのブイヤベース、イタリアのズッパディペッシェ、日本の潮汁など、国や地域によってさまざまなスタイルがあります。今回は魚屋目線で、家庭でも簡単に作れる本格的な魚のスープの作り方を丁寧に解説します。魚のアラや切り身を使って旨味たっぷりのスープを作りましょう。
【魚のスープに向いている魚は?】
魚のスープに向いているのは旨味が強くて出汁がよく出る魚です。鯛・カサゴ・メバル・タラ・サーモン・アサリ・エビなどが定番です。
魚のアラ(頭・骨・カマ)を使うとさらに濃厚な出汁が取れます。アラは魚屋で安く手に入ることが多いので、コスパよく本格的なスープが作れます。複数の魚介を組み合わせると旨味が重なってさらに美味しくなります。
【用意するもの】
材料(2〜3人分)
魚の切り身またはアラ:300〜400g
アサリ:150g(お好みで)
玉ねぎ:1/2個
セロリ:1/2本
にんにく:2片
トマト:1個(または缶詰)
オリーブオイル:大さじ2
白ワイン:50ml(料理酒でも可)
水:600ml
塩:小さじ1
こしょう:少々
パセリ:適量
ローリエ:1枚
野菜は冷蔵庫にあるものを使えばOKです。セロリがない場合は省いても美味しく作れます。
【下準備をしっかりやっておこう】
魚の下処理
魚の切り身またはアラに塩を振って10分置き、出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取ります。アラを使う場合は霜降り(熱湯をかけて臭みを取る作業)をしっかりやってください。霜降りをすることで臭みのないクリーンなスープに仕上がります。
霜降りの方法は、アラをボウルに入れて熱湯をかけ、表面が白くなったら冷水に取って血合いや汚れをきれいに洗い流します。
アサリの砂抜き
アサリを使う場合は海水程度の塩水(水500mlに塩15g)に浸けて暗い場所で1〜2時間砂抜きをしてください。砂抜き後は殻同士をこすり合わせてよく洗います。
野菜の準備
玉ねぎは薄切り、セロリは小口切り、にんにくはみじん切り、トマトはざく切りにします。
【作り方・手順】
① 野菜を炒める
鍋にオリーブオイルとにんにくを入れて弱火にかけます。にんにくの香りが出てきたら玉ねぎとセロリを加えて中火で炒めます。玉ねぎが透明になってきたらトマトを加えてさらに炒めます。
② 白ワインを加える
白ワインを加えてアルコールを飛ばします。白ワインを加えることで魚の臭みが取れてスープに深みが出ます。料理酒でも代用できます。
③ 水とローリエを加えて煮る
水とローリエを加えて中火で煮立てます。煮立ったら魚のアラまたは切り身を加えます。アクが出てきたら丁寧に取り除いてください。アクをしっかり取ることでスープが澄んで美味しく仕上がります。
④ アサリを加える
魚に火が通ってきたらアサリを加えます。アサリの口が開いたらすぐに火を止めてください。アサリは加熱しすぎると身が硬くなるので注意してください。
⑤ 味を整えて完成
塩・こしょうで味を整えます。器に盛り付けてパセリを散らせば完成です。レモンを添えて絞りながら食べると爽やかな風味が加わります。
【美味しく作るポイント】
霜降りを丁寧にやる
アラを使う場合の霜降りはスープの仕上がりを左右する重要な工程です。臭みの原因となる血合いや汚れをしっかり取り除くことでクリーンで美味しいスープになります。
アクをこまめに取る
煮立ててから出てくるアクはこまめに取り除いてください。アクを取ることでスープが澄んで見た目もきれいになります。
煮すぎない
魚は煮すぎると身がパサパサになります。火が通ったら早めに火を止めて余熱で仕上げるくらいがちょうどよい仕上がりになります。
仕上げのレモンを忘れずに
魚のスープはレモンを絞ることで風味がぐっと引き立ちます。テーブルにレモンを添えて食べる直前に絞るのがおすすめです。
【和風アレンジ・潮汁風スープ】
洋風スープだけでなく和風にアレンジすることもできます。オリーブオイルの代わりにごま油を使い、白ワインの代わりに日本酒を使います。トマトは省いて昆布を加えると、上品な潮汁風のスープになります。
仕上げに醤油を少し加えて味を整えると、ご飯にも合う和風魚スープになります。三つ葉や柚子を添えると香りが豊かになります。
【味噌仕立てのアレンジ】
スープの仕上げに味噌を溶き入れると和風の魚味噌スープになります。タラや鮭との相性が抜群で、体が温まる一品です。豆腐や大根を加えると食べごたえのある具だくさんスープになります。寒い季節に特におすすめのアレンジです。
【パンと合わせると絶品】
洋風の魚スープはバゲットやフランスパンとの相性が抜群です。スープにパンを浸して食べるとスープの旨味がパンに染み込んで絶品です。チーズをのせてトーストしたパンを添えると本格的なブイヤベース風の食卓になります。
【まとめ】
魚のスープは下処理をしっかりやれば家庭でも本格的な仕上がりになります。アラを使えばコスパよく旨味たっぷりのスープが作れるので、魚屋でアラを見かけたときはぜひ試してみてください。
洋風・和風・味噌仕立てとアレンジも幅広いので、季節や気分に合わせて楽しんでみてください。
捌き方はおととチャンネルで解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A
魚屋が教える魚のスープの作り方
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