オニカサゴの捌き方

オニカサゴという魚をご存知でしょうか。ゴツゴツとした岩のような見た目と、全身に生えた鋭いトゲが印象的な魚です。見た目のインパクトは強烈ですが、その身は白くて締まっており、旨みが非常に強い高級魚として知られています。ただしオニカサゴには毒のあるトゲがあるため、捌く前に必ず毒トゲの処理をしなければなりません。魚屋として長年オニカサゴを扱ってきた経験から、安全な毒トゲの処理方法と捌き方を丁寧に解説します。
【オニカサゴはどんな魚?】
オニカサゴはカサゴ目フサカサゴ科に属する魚で、体長は20〜40cmほどになります。岩礁や砂礫底に潜んで獲物を待ち伏せする習性があり、体の色や模様が岩に擬態しているため非常に見つけにくい魚です。釣り人の間では高級魚として人気が高く、釣れると喜ばれるターゲットのひとつです。
旬は冬から春にかけてで、この時期は脂が乗って旨みが強くなります。身は白くて締まっており、上品な甘みとしっかりとした旨みがあります。刺身・唐揚げ・鍋・味噌汁など幅広い料理に向いており、特に唐揚げにすると皮がパリッと仕上がって絶品です。アラから出る出汁も非常に旨みが強く、味噌汁や鍋のベースにすると格別の美味しさになります。
【オニカサゴの毒トゲについて】
オニカサゴを捌く前に必ず知っておいてほしいのが毒トゲの存在です。オニカサゴは背びれ・腹びれ・尻びれのトゲに毒を持っています。このトゲに刺さると激しい痛みが生じ、腫れや発熱を引き起こすことがあります。軽視せず必ず最初に毒トゲの処理を行ってください。
毒トゲの処理方法は、キッチンバサミを使ってトゲのある各ひれを根元からしっかり切り落とすことです。背びれ・腹びれ・尻びれのトゲを丁寧に確認しながらすべて切り落とします。作業中は必ず厚手のゴム手袋を着用してください。素手で触ると思わぬところでトゲが刺さる危険があります。トゲを切り落とした後も、切り口が鋭くなっていることがあるので引き続き注意して作業してください。
【オニカサゴを捌く前に準備するもの】
オニカサゴを捌くために用意するものは、厚手のゴム手袋・キッチンバサミ・出刃包丁・まな板・ウロコ取り・キッチンペーパー・ボウル・水です。毒トゲの処理が必要なため、ゴム手袋とキッチンバサミは必須です。出刃包丁はしっかりと研いでおくと作業がスムーズになります。
【毒トゲの処理とウロコの取り方】
まず厚手のゴム手袋を着用してからキッチンバサミで背びれ・腹びれ・尻びれのトゲをすべて根元から切り落とします。トゲを切り落とした後は切り口が鋭くなっているので、引き続き慎重に作業を進めてください。
毒トゲの処理が終わったらウロコを取ります。オニカサゴのウロコは比較的取りやすいですが、ゴツゴツした体表に沿ってウロコ取りを丁寧に動かしてください。体の凹凸が多いので取り残しがないよう丁寧に確認しながら作業しましょう。ウロコが取れたら流水でよく洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取ります。
【頭の落とし方と内臓の取り出し方】
ウロコが取れたら頭を落とします。胸びれのすぐ後ろに出刃包丁を斜めに入れ、一気に切り落とします。オニカサゴは骨がしっかりしているので、出刃包丁をしっかり使って体重を乗せるように切ると綺麗に落とせます。
頭を落としたらお腹に包丁を入れて内臓を取り出します。肛門から頭の方向に浅く包丁を入れてお腹を開き、内臓をかき出します。中骨に沿って血合いが残っている場合は歯ブラシや指でこすり落とし、流水でしっかり洗い流してください。洗い終わったらキッチンペーパーで水気を丁寧に拭き取ります。
【三枚おろしのやり方】
いよいよ三枚おろしです。まず魚を横に置き、背びれの上から包丁を入れて中骨に沿わせながら尾に向かって切り進めます。オニカサゴは体の凹凸が多く骨もしっかりしているので、包丁を中骨にしっかり当てながら丁寧に進めることが大切です。
次に魚を裏返して同じように切り進め、最後に尾の付け根から包丁を入れて身を切り離せば三枚おろしの完成です。身が崩れやすいので力を入れすぎず、包丁を滑らせるように動かすと綺麗に仕上がります。
腹骨は包丁を寝かせて薄くすき取り、血合い骨は骨抜きで丁寧に抜き取ります。指で身をなでると骨の位置が確認しやすいので、取り残しがないよう丁寧に確認してください。
【皮の引き方】
刺身にする場合は皮を引きます。尾の方から皮をつまんで少し引っ張り、包丁を皮と身の間に入れて滑らせるように引きます。包丁をほぼ水平に保ちながらゆっくり進めると綺麗に引けます。オニカサゴの皮は少し厚みがあるので、しっかり引っ張りながら作業すると引きやすいです。
唐揚げにする場合は皮付きのまま使います。皮付きで揚げることで皮がパリッと香ばしく仕上がり、オニカサゴの唐揚げならではの美味しさが楽しめます。
【オニカサゴの美味しい食べ方】
オニカサゴは刺身・唐揚げ・鍋・味噌汁など幅広い料理で楽しめます。鮮度のよいものが手に入ったらまず刺身で食べてみてください。白くて締まった身に上品な甘みと強い旨みがあり、わさび醤油でシンプルに食べると素材の美味しさが際立ちます。
唐揚げは特におすすめの食べ方です。皮付きのまま片栗粉をまぶして揚げると、外はパリッと中はふっくらと仕上がります。アラは捨てずに味噌汁や鍋のベースに使ってください。オニカサゴのアラから出る出汁は非常に旨みが強く、シンプルな味噌汁でも格別の美味しさになります。
【まとめ】
オニカサゴを捌くときは毒トゲの処理が最初の絶対条件です。厚手のゴム手袋を着用してキッチンバサミで背びれ・腹びれ・尻びれのトゲをすべて切り落としてから作業を進めましょう。毒トゲさえ処理してしまえば、あとの捌き方はカサゴと同じ要領で進められます。見た目のインパクトに圧倒されがちですが、その分身の旨みは格別です。釣りや魚屋でオニカサゴを見かけたときはぜひ挑戦してみてください。丁寧に捌いて味わうその美味しさに、きっと驚いていただけるはずです。
捌き方はおととチャンネルで解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A

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