メヒカリは、正式名称をアオメエソという深海魚で、脂がのった上品な白身が魅力です。体が小さく骨もやわらかいため、頭から尾まで丸ごと食べられる料理が多く、なかでも唐揚げは絶品の定番です。脂のりが良くふっくらとした身は、揚げても焼いても干してもおいしく、一度食べるとそのとりこになる人が後を絶ちません。今回は、そんなメヒカリを存分に味わうための絶品レシピを、現場目線で五つご紹介していきます。
メヒカリの捌き方をYouTubeでも動画で解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。
【一品目・メヒカリの唐揚げ】
メヒカリといえば、まず外せないのが唐揚げです。内臓を取り除いたメヒカリに塩こしょうで下味をつけ、片栗粉や小麦粉をまぶして、からりと揚げます。骨がやわらかいので、二度揚げすれば頭から尾まで丸ごとサクサクと食べられます。外は香ばしく、中は脂がのってふっくらとした身の対比がたまりません。
揚げたてにレモンを絞り、塩を少々振っていただくと、メヒカリ本来の上品なうまみが引き立ちます。ビールや日本酒との相性も抜群で、晩酌のお供にこれ以上ない一品です。うちの魚屋では、メヒカリが入ると「とにかく唐揚げにしてみて」と自信を持っておすすめしています。下処理も簡単で失敗しにくいので、魚料理が苦手な方にもぜひ試してほしい食べ方です。
【二品目・メヒカリの天ぷら】
唐揚げと並んで人気なのが、天ぷらです。背開きにしたメヒカリ、もしくは内臓を取った丸ごとのメヒカリに天ぷら衣をつけて、さっと揚げます。脂がのった白身に薄い衣が絡み、ふっくらと上品な味わいに仕上がります。
天つゆでいただくのはもちろん、塩でシンプルに食べると、メヒカリの繊細なうまみがより一層引き立ちます。骨までやわらかいので、丸ごと揚げても気にならず、丸かじりできるのが醍醐味です。深海魚ならではの脂の甘みが、揚げることでぐっと際立ちます。店では、唐揚げに飽きたら天ぷらもおすすめだとお伝えしています。同じ揚げ物でも、衣の違いで全く異なる味わいが楽しめます。
【三品目・メヒカリの干物】
メヒカリは干物にしても絶品です。背開きにしたメヒカリを塩水に漬けてから、風通しの良い場所で干します。身が薄いので干す時間も短くて済み、手軽に作れるのが魅力です。干すことで水分が抜け、うまみが凝縮し、脂の甘みがより一層引き立ちます。
軽くあぶって焼きたてを食べると、香ばしさと凝縮したうまみが口いっぱいに広がります。メヒカリの干物は、ご飯のおかずにも晩酌のお供にもぴったりです。家庭で作る場合は、開いたメヒカリを薄めの塩水に二十分ほど漬け、水気を拭き取ってから半日ほど干せば完成します。うちの魚屋でも、メヒカリがたくさん手に入ったときは干物にすることをおすすめしています。深海魚の上品な脂が、干物にすると見事に生きてきます。
【四品目・メヒカリの煮付け】
意外に思われるかもしれませんが、メヒカリは煮付けにしてもおいしい魚です。内臓を取り除いたメヒカリを、しょうゆ、みりん、酒、砂糖を合わせた煮汁で、さっと煮ます。身がやわらかいので煮崩れしないよう、短時間で仕上げるのがコツです。
しょうがを加えると風味が引き立ち、上品な脂と甘辛い味付けがよく合います。骨までやわらかいので、丸ごと煮ても食べやすく、ご飯のおかずにぴったりです。揚げ物のイメージが強いメヒカリですが、煮付けにすると脂の甘みがじんわりと広がり、また違った魅力を発見できます。店では、揚げ物以外の食べ方を聞かれたとき、この煮付けをご紹介すると「そんな食べ方もあるのか」と驚かれることが多いです。
【五品目・メヒカリの塩焼き】
最後にご紹介するのは、素材の味をシンプルに楽しむ塩焼きです。内臓を取り除いたメヒカリに塩を振り、グリルやフライパンでこんがりと焼きます。シンプルな調理法だからこそ、メヒカリ本来の脂の甘みと上品なうまみがダイレクトに味わえます。
焼くことで皮が香ばしくなり、中の身はふっくらと仕上がります。骨がやわらかいので、丸ごと焼いても食べやすく、頭から尾まで楽しめます。大根おろしを添えてしょうゆを少々垂らせば、さっぱりとした和の一品になります。揚げ物や干物もおいしいですが、たまにはシンプルな塩焼きで、メヒカリそのものの味わいをじっくり堪能するのもおすすめです。新鮮なメヒカリだからこそ味わえる、ぜいたくな食べ方です。
【まとめ】
メヒカリは、唐揚げや天ぷらといった揚げ物から、干物、煮付け、塩焼きまで、実に幅広く楽しめる魚です。脂がのった上品な白身と、頭から尾まで丸ごと食べられるやわらかい骨を持ち、どの調理法でもその持ち味を存分に発揮してくれます。なかでも唐揚げは、メヒカリのうまみを最も手軽に楽しめる代表的な食べ方で、一度味わえばその魅力にきっと引き込まれるはずです。下処理も簡単で失敗しにくいので、魚料理が苦手な方にもおすすめできます。新鮮なメヒカリが手に入ったら、今回ご紹介したレシピを参考に、いろいろな食べ方でその上品な味わいを楽しんでみてください。
魚の捌き方はおととチャンネルで解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A
