ウマヅラハギの捌き方

【ウマヅラハギってどんな魚?】
ウマヅラハギは、馬のように細長い顔と独特の皮が特徴的な魚です。カワハギの仲間で、正式名称はウマヅラハギといいますが、地域によって「ハゲ」「バクダン」などさまざまな呼び名があります。見た目は少し不思議な形をしていますが、身は透明感のある白身で淡白ながら上品な旨味があり、肝が非常に美味しいことで知られています。
カワハギといえば肝和えが有名ですが、ウマヅラハギも同様に肝が絶品です。冬になると肝が大きくなって旨味が増すため、冬が最も美味しい季節です。スーパーではあまり見かけませんが、鮮魚店や魚市場では手に入ることがあります。
ウマヅラハギは皮が非常に硬くてザラザラしているため、一般的な魚とは少し異なる捌き方をします。最初は戸惑うかもしれませんが、コツをつかめばとても捌きやすい魚です。今回はウマヅラハギの捌き方を丁寧に解説します。
【捌く前の準備】
ウマヅラハギを捌く前に道具を揃えておきましょう。出刃包丁・刺身包丁(または三徳包丁)・まな板・キッチンバサミを用意してください。
ウマヅラハギにはうろこがありません。その代わり皮全体がヤスリのようにザラザラした独特の質感をしています。この皮は食べられないので捌く過程で取り除きます。
また、ウマヅラハギの口の先には硬いトゲのような突起があります。作業前にキッチンバサミで切り落としておくと安全に作業できます。
【皮を剥ぐ】
ウマヅラハギの最大の特徴は皮の剥ぎ方にあります。うろこを取る代わりに皮ごと剥いでしまうのがウマヅラハギの捌き方の基本です。
①口先のトゲを切り落とす
まずキッチンバサミで口先の硬い突起を切り落とします。この突起が邪魔になって作業しにくくなるので最初に処理しておきましょう。
②皮に切り込みを入れる
頭と胴体の境目あたりの皮に包丁で浅く切り込みを入れます。ぐるりと一周切り込みを入れるイメージです。深く切り込みすぎると身まで切ってしまうので、皮一枚だけを切る程度の力加減で行います。
③皮を手で剥ぐ
切り込みを入れたら、そこから皮をつまんで手で引っ張ります。ウマヅラハギの皮は非常に丈夫なので、思い切って力を入れて引っ張っても大丈夫です。皮が身からきれいに剥がれていきます。片側が剥げたら裏返して反対側も同様に剥ぎます。
皮を剥ぐときのコツは、皮をつまんだ手をできるだけ魚に近い位置に保ちながら引っ張ることです。遠くで引っ張ると皮が途中で切れてしまいやすくなります。
④尾側の皮も処理する
胴体の皮を剥いだら尾に向かっても同様に引っ張ります。尾の付け根まできれいに皮が剥げたら完成です。
【頭を落として内臓を取り出す】
皮を剥いだら頭を落とします。このとき重要なのが肝の扱いです。ウマヅラハギの肝は非常に美味しく、料理の主役になる部位なので絶対に傷つけないように注意してください。
胸びれの付け根に沿って包丁を斜めに入れます。頭を落とすときに肝が頭側についてくることが多いので、頭を落とした後に肝を丁寧に取り出します。肝は薄い膜に包まれているので、膜を破らないように慎重に取り出してください。
取り出した肝は氷水に浸けておくと鮮度が保たれます。肝に胆嚢(苦玉)という小さな緑色の袋がついている場合は、破らないように丁寧に取り除いてください。胆嚢を破ると苦味が肝に移ってしまいます。
内臓は肝以外は取り除きます。お腹を開いて内臓をまとめて取り出し、血合いも歯ブラシや指でしっかり取り除いてから流水で洗い流します。
【三枚おろしにする】
皮を剥いで内臓を取り除いたら三枚おろしにします。ウマヅラハギは皮がないので身がむき出しの状態で作業します。
背側から中骨に沿って包丁を入れ、腹側からも同様に包丁を入れてから身を外します。ウマヅラハギの身は柔らかいので丁寧に作業しましょう。反対側も同様に外せば三枚おろしの完成です。
腹骨を薄くそぎ取り、小骨を骨抜きで取り除いたら刺身用のサクの完成です。
【ウマヅラハギの美味しい食べ方】
肝和え刺身
ウマヅラハギの最高の食べ方といえば肝和えです。薄く切った刺身に新鮮な肝を醤油で溶いたタレを絡めて食べます。肝のコクと白身の淡白さが組み合わさった味わいは、一度食べたら忘れられない美味しさです。冬の旬の時期に大きくなった肝で作る肝和えは格別です。
薄造り刺身
コリコリとした食感の白身を薄造りにしてポン酢で食べるのもおすすめです。淡白ながら上品な旨味があり、何枚でも食べられる美味しさです。
鍋料理
ウマヅラハギを鍋に入れると上品な出汁が出てとても美味しくなります。肝も鍋に加えると旨味がさらに増します。ポン酢で食べるのがおすすめです。
唐揚げ
三枚おろしにした身を唐揚げにするとサクサクした食感で美味しく仕上がります。骨を気にせず食べられるので、お子さんにも食べやすい料理です。
干物
ウマヅラハギは干物にしても美味しい魚です。一夜干しにすることで旨味が凝縮され、生とはまた違った深い味わいが楽しめます。
【魚屋から一言】
ウマヅラハギは見た目の独特さから敬遠される方も多い魚ですが、実は非常に美味しくて捌きやすい魚のひとつです。皮を剥いでしまえばあとは普通の魚と同じ手順で処理できます。
特に冬の肝は絶品で、肝和えを一度食べると虜になる方が続出します。鮮魚店で見かけたときはぜひ手に取ってみてください。肝の新鮮なものを選ぶのがポイントです。肝が大きくてオレンジ色をしているものが脂がのっていて美味しい証拠ですよ。
捌き方の詳しい手順はおととチャンネルで解説しています。ぜひチャンネルも覗いてみてください!
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A

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