テングダイは水族館でおなじみの個性的な見た目を持つ魚ですが、実は同じような体型で色や模様が異なる仲間が複数存在しています。テングダイ科の魚はそのユニークなシルエットを共有しながら、それぞれ異なる色彩を持つ興味深いグループです。食用としてのテングダイは白身で旨みがしっかりあり、さまざまな料理で楽しめます。今回は魚屋おすすめのレシピを3つご紹介します。捌き方はおととチャンネルで解説しています。
【テングダイの味わいと料理の特徴】
テングダイの身は白く締まっており、加熱するとふっくらとした食感になります。脂はそれほど多くありませんが旨みがしっかりしており、淡白すぎない食べごたえが魅力です。くせがないので和洋問わずさまざまな味付けと相性が良く、料理のバリエーションを広げやすい食材です。
市場でテングダイが入荷すると、その見た目のインパクトからお客さんの視線を集めます。「食べられるんですか?」という反応から「どうやって食べるんですか?」という会話が自然に生まれ、魚屋としてレシピを紹介する良い機会になります。知名度の低い魚をおいしく食べてもらえたときの喜びはひとしおです。
【レシピ① テングダイの煮付け】
テングダイの旨みを存分に引き出せる定番料理が煮付けです。白身魚の煮付けは難しそうに見えて、ポイントさえ押さえれば家庭でも十分においしく作れます。
材料(2人分)はテングダイの切り身2切れ、醤油大さじ3、みりん大さじ3、酒大さじ3、砂糖大さじ1、水100mlです。
まず霜降りをします。魚に熱湯をかけるか、さっと熱湯にくぐらせてから冷水に取り、表面の汚れやぬめりを洗い流してください。この一手間が臭みを抑える大切なポイントです。
フライパンまたは浅い鍋に調味料と水を合わせて煮立てます。沸いたらテングダイを皮目を上にして入れ、落し蓋をして中火で10分ほど煮ます。途中で煮汁をスプーンで身にかけながら煮ると味がしっかり染み込みます。煮汁が程よく煮詰まったら火を止めて完成です。
テングダイは身がしっかりしているので煮崩れしにくく、煮付けに向いている魚のひとつです。煮汁にも旨みが出るのでご飯との相性も抜群です。
【レシピ② テングダイの塩焼き】
素材の旨みをシンプルに楽しみたいときは塩焼きがおすすめです。余分な味付けをしないことでテングダイ本来の味わいがしっかり感じられます。
材料はテングダイの切り身2切れ、塩適量です。
テングダイの表面に薄く塩を振り15〜20分ほど置きます。塩が浸透して余分な水分が出てきますのでキッチンペーパーでしっかり拭き取ってください。水分を取り除くことで焼いたときに皮がパリッと仕上がります。
グリルを予熱してからテングダイを入れ中火で焼きます。皮目から先に焼くときれいに仕上がります。片面が焼けたら裏返し全体に火が通るまでじっくり焼いてください。全体で15分前後が目安です。
塩焼きは魚の鮮度が直接味に出る料理です。市場で朝一番に仕入れた魚を塩焼きにすると、余計な味付けなしに素材の良さが全部伝わります。築地市場の場内食堂で食べたシンプルな魚の定食を思い出すたびに、素材の良さを活かすシンプルな料理の偉大さを改めて感じます。
【レシピ③ テングダイのムニエル】
テングダイの白身はバターとの相性が良く、ムニエルにすることで洋風の上品な一皿に仕上がります。おもてなし料理としても喜ばれる一品です。
材料(2人分)はテングダイの切り身2切れ、塩・こしょう適量、薄力粉適量、バター20g、レモン半個、イタリアンパセリ適量です。
テングダイの切り身に塩・こしょうを振って下味をつけ、薄力粉を薄くまぶします。余分な粉はしっかりはたき落としてください。粉が厚すぎるとべたつきの原因になります。
フライパンにバターを入れて中火で溶かし、泡立ってきたらテングダイを皮目から入れます。焼き色がついたら裏返し、もう片面も同様に焼き色をつけます。全体に火が通ったら皿に盛り、レモンを絞ってイタリアンパセリを散らして完成です。
バターの香りとレモンの酸味がテングダイの白身の旨みを引き立て、シンプルながら満足感の高い一皿になります。白ワインとの相性も抜群です。
【まとめ】
テングダイは個性的な見た目からは想像しにくいかもしれませんが、白身で旨みがしっかりあり煮付け・塩焼き・ムニエルとさまざまな料理で本領を発揮する魚です。煮付けは霜降りをしっかり行うことで臭みなくふっくら仕上がります。塩焼きは塩を振ったあとの水分をしっかり拭き取ることで皮がパリッと香ばしくなります。ムニエルはバターとレモンの組み合わせでテングダイの旨みがさらに引き立ち、洋風の上品な一皿に仕上がります。市場での流通量は多くありませんが、見かけた際はぜひ挑戦してみてください。アニサキスがいる魚介類は一度マイナス18度以下で24時間冷凍して下さい。
テングダイの捌き方はおととチャンネルで解説しています。ぜひ動画もあわせてご覧ください。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A
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