魚屋が教えるテングダイの煮付けの作り方

【テングダイの煮付けは絶品白身の旨味が楽しめる一品】
テングダイは刺身や塩焼きでも美味しい魚ですが、煮付けにしたときの美味しさも格別です。白身のふっくらとした食感と、煮汁に溶け出した上品な旨味が絶妙に絡み合い、ご飯が進む一品に仕上がります。
魚屋として長年働いてきた中で、白身魚の煮付けはシンプルな味付けほど素材の良さが引き立つと実感しています。テングダイのような上品な白身魚には、醤油・みりん・酒・砂糖を合わせた基本の煮付けだれがよく合います。難しい技術は必要なく、いくつかのポイントを押さえるだけで家庭でも料亭のような煮付けを作ることができます。今回は魚屋目線でテングダイの煮付けの作り方を丁寧に解説していきます。
捌き方はおととチャンネルで解説しています。
【煮付けに必要な材料】
テングダイの煮付けを作るための材料をご紹介します。2人分を目安にしています。
テングダイの切り身は2切れを用意してください。切り身の状態で購入するか、捌いたものを使ってください。醤油は大さじ3、みりんは大さじ3、酒は大さじ4、砂糖は大さじ1から1.5を目安にしてください。水は100ミリリットル程度あれば十分です。生姜は1かけを薄切りにして用意しておきます。生姜は臭み消しと風味づけの両方の役割を果たすため、必ず入れるようにしてください。
お好みで木の芽や三つ葉などの薬味を添えると見た目も華やかになります。
【煮付けを作る前の下処理】
煮付けを美味しく仕上げるためには、魚の下処理がとても重要です。この工程を丁寧に行うかどうかで仕上がりに大きな差が出ます。
まず切り身の表面に飾り包丁を入れます。皮の部分に浅く切り込みを2本ほど入れておくと、煮崩れを防ぎながら味がしみ込みやすくなります。
次に霜降りの処理を行います。ボウルに熱湯を用意し、切り身をさっとくぐらせてすぐに冷水に取ります。表面が白くなる程度で十分です。冷水に取ったらキッチンペーパーで水分を拭き取り、表面に残った鱗や血合いなどの汚れを丁寧に取り除きます。
この霜降りの工程を行うことで臭みが大幅に軽減され、煮汁が濁りにくくなります。魚屋でも煮付け用の切り身を仕込む際には必ずこの処理を行っています。面倒に思えるかもしれませんが、仕上がりの美味しさが全然違うので省かないようにしましょう。
【テングダイの煮付けの作り方】
下処理が終わったら煮付けを作っていきます。
まず鍋またはフライパンに酒と水を入れて中火にかけます。煮立ったらみりん・醤油・砂糖・生姜を加えて全体をひと混ぜします。煮汁が再び煮立ったら下処理したテングダイの切り身を皮面を上にして並べ入れます。
切り身を入れたら落し蓋をして中火から弱火で8分から10分ほど煮ます。落し蓋がない場合はアルミホイルを切り身より少し小さめに切って代用できます。落し蓋をすることで煮汁が対流し、少ない煮汁でも全体にしっかりと味がしみ込みます。
煮ている途中で煮汁をスプーンで切り身の上にかけるとより味がしみ込みやすくなります。煮汁が少なくなってきたらこまめにかけるようにしましょう。
煮汁が半量程度になり、切り身に艶が出てきたら火を止めます。煮過ぎると身がパサついてしまうため、火の通り具合を確認しながら仕上げていきましょう。箸で身を軽く押してみてほぐれるようなら火が通っています。
【盛り付けのコツ】
煮付けを器に盛り付けるときは、皮面を上にして盛ると見た目が美しく仕上がります。鍋に残った煮汁を切り身の上からたっぷりとかけて照りを出しましょう。
生姜の薄切りを添えたり、三つ葉や木の芽を飾ったりするだけで見た目がぐっと華やかになります。白いご飯との相性が抜群なので、ぜひ一緒に楽しんでください。
【煮付けをさらに美味しくするコツ】
煮付けをより美味しく仕上げるためのポイントをいくつかご紹介します。
煮汁は必ず煮立ててから魚を入れることが大切です。冷たい煮汁から煮始めると魚の臭みが煮汁に溶け出しやすくなります。煮立った状態の煮汁に魚を入れることで表面がすぐに固まり、旨味が閉じ込められます。
砂糖の量は好みで調整してください。甘めが好きな方は大さじ2まで増やしても構いません。みりんだけで甘みをつけたい場合は砂糖を省いてみりんを大さじ4に増やすとすっきりとした甘みに仕上がります。
煮付けは作りたてよりも少し冷ましてから食べる方が味がしみ込んで美味しくなります。時間に余裕があれば火を止めた後にそのまま15分ほど置いてから盛り付けると、より深みのある味わいが楽しめます。
【まとめ】
テングダイの煮付けは霜降りの下処理をしっかり行い、煮立った煮汁に魚を入れて落し蓋で煮ることがポイントです。醤油・みりん・酒・砂糖・生姜を合わせた基本の煮付けだれで、白身のふっくらとした食感と上品な旨味を存分に楽しむことができます。煮過ぎに注意しながら煮汁が半量になるまで煮詰めると艶のある美しい仕上がりになります。少し冷ましてから食べると味がより深くしみ込んで一層美味しくなりますので、ぜひ試してみてください。
魚料理のレシピをもっと詳しく知りたい方は、YouTubeチャンネル「おととチャンネル」もぜひご覧ください。様々な魚の調理方法を動画でわかりやすく解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A

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