淡白で上品な味わいのビンチョウマグロは、刺身はもちろん、火を通しても美味しくいただける万能なマグロです。クロマグロのように高価ではないので、家庭でいろいろな料理に気軽に使えるのも嬉しいところ。今回はうちの魚屋でもお客さんにおすすめしている、ビンチョウマグロの美味しい食べ方を五つご紹介します。どれも難しい工程はなく、家庭で手軽に作れるものばかりです。
ビンチョウマグロを刺身にさばいていく様子をYouTubeでも動画で解説しています。生のものと冷凍のもの、それぞれご用意しましたので、捌き方からチャレンジしたい方はぜひ合わせてご覧ください。
生のビンチョウマグロ:https://youtu.be/qOPiOJX8hMw
冷凍のビンチョウマグロ:https://youtu.be/-odpz6Sb7eQ
【刺身とビントロで素材の味を楽しむ】
まず一番におすすめしたいのは、やはり刺身です。ビンチョウマグロは身が柔らかく、口の中でとろけるような食感が魅力です。特に脂がのった部分は「ビントロ」と呼ばれ、クロマグロのトロには手が出なくても、これなら気軽にとろけるような旨みを楽しめます。うちの魚屋でも、冬の脂がのった時期のビンチョウは飛ぶように売れていきます。少し厚めに切って、わさび醤油でシンプルにいただくのが一番です。切れ味の良い包丁で切ることが、美味しい刺身に仕上げる何よりのコツです。
【漬け丼でご飯がすすむ一品に】
刺身用のサクが余ったら、ぜひ漬け丼にしてみてください。醤油、みりん、酒を二対一対一の割合で合わせて軽く煮立たせ、冷ましたタレに刺身を三十分ほど漬け込むだけです。漬けることで身が締まり、淡白なビンチョウにしっかりとした旨みが加わります。温かいご飯にのせて、刻み海苔と大葉、わさびを添えれば立派な漬け丼の完成です。漬けは時間が経つほど味が濃くなるので、好みの加減で調整してください。店でも刺身が少し残った時は、まかないでよくこの漬け丼を作ります。
【ビンチョウマグロのステーキ】
火を通す料理ならステーキが断然おすすめです。サクに塩こしょうをして、強火で熱したフライパンで表面をさっと焼きます。中は半生のレア状態で仕上げるのがポイントで、火を通しすぎるとパサついてしまうので注意してください。表面に焼き色がついたらすぐに取り出し、薄くスライスします。バター醤油やにんにく醤油との相性が抜群で、淡白なビンチョウが一気にごちそうに変わります。ステーキ用には少し厚めのサクを選ぶと、外は香ばしく中はしっとりとした理想的な仕上がりになります。
【漬けにしてからの竜田揚げ】
ビンチョウマグロは揚げ物にしても美味しい魚です。一口大に切った身を、醤油、酒、おろしにんにく、おろし生姜に三十分ほど漬け込み、片栗粉をまぶして油で揚げれば竜田揚げの完成です。揚げることでビンチョウの身がふっくらとして、外はカリッと中はジューシーに仕上がります。淡白な味わいなので、にんにくや生姜のきいた下味がよく合います。お子さんのいるご家庭でも喜ばれる一品で、お弁当のおかずにもぴったりです。冷めても美味しいのが嬉しいところです。
【ビンチョウマグロのカルパッチョ】
おもてなしの一品には、洋風のカルパッチョがおすすめです。薄くスライスしたビンチョウを皿に並べ、オリーブオイルと塩、レモン汁をかけるだけで、見た目も華やかな前菜になります。お好みでベビーリーフやスライスした玉ねぎ、ミニトマトを散らせば彩りも豊かになります。ビンチョウの上品な味わいはオリーブオイルとよく合い、和食とはまた違った魅力を楽しめます。仕上げに黒こしょうを挽きかけると味が引き締まります。ワインのお供にもぴったりの一皿です。
【まとめ】
ビンチョウマグロは、刺身やビントロで素材そのものを味わうのはもちろん、漬け丼やステーキ、竜田揚げ、カルパッチョと、和洋問わず幅広く活躍してくれる魚です。淡白で上品な味わいだからこそ、調味料や調理法によっていろいろな表情を見せてくれます。価格も手頃なので、ぜひ気軽にいろいろなレシピに挑戦してみてください。なお、刺身や漬け、カルパッチョなど生で食べる場合は、アニサキスがいる魚介類は一度マイナス18度以下で24時間冷凍して下さい。きちんと下処理をすれば、家庭でも安心してビンチョウマグロの美味しさを存分に楽しむことができます。
魚の捌き方はおととチャンネルで解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A
