【ニジマスってどんな魚?】
ニジマスは川魚の中でも特に身近な存在です。釣り堀や渓流釣りのターゲットとして人気が高く、「初めて釣った魚がニジマスだった」という方も多いのではないでしょうか。体の側面に赤いラインが入った美しい見た目が特徴で、その模様が虹のように見えることから「ニジマス(虹鱒)」という名前がついています。
北アメリカ原産の魚で、日本には明治時代に持ち込まれました。現在では全国各地で養殖されており、スーパーや鮮魚店でも手に入ります。身はサーモンピンク色で脂がほどよくのっており、淡白ながらも旨味があって食べやすい魚です。
川魚というと臭みが気になるという方もいますが、養殖のニジマスはしっかり管理された環境で育てられているため、臭みが少なくとても食べやすいです。捌き方も海の魚と基本的には同じなので、初心者の方にも挑戦しやすい魚です。今回はニジマスの捌き方を丁寧に解説します。
【捌く前の準備】
ニジマスを捌く前に道具を揃えておきましょう。出刃包丁・まな板・うろこ取りを用意してください。ニジマスのうろこは非常に細かくて小さいのが特徴です。うろこ取りがあると便利ですが、包丁の背で代用することもできます。
また、ニジマスはぬめりが強い魚です。塩をまぶしてこするか、熱湯を素早くかけることでぬめりを取り除けます。作業前にしっかりぬめりを取っておくと捌きやすくなります。
釣ったニジマスを捌く場合は、できるだけ早めに処理することが大切です。内臓をそのままにしておくと鮮度が落ちやすいので、釣り場でも内臓だけは取り除いておくとよいでしょう。
【うろこを取る】
ニジマスのうろこは非常に細かくて薄いです。うろこ取りや包丁の背を使って、尾から頭に向かってこすります。お腹の周りや頭の近くなど、うろこが残りやすい場所も丁寧に処理してください。
ニジマスのうろこは取らなくても食べられますが、食感が気になる方はしっかり取り除いておきましょう。塩焼きにする場合はうろこを残したまま焼くと皮がパリッと仕上がるという考え方もありますが、家庭ではきちんと取り除いておく方が食べやすくなります。
うろこを取り終わったら流水でよく洗い流しておきましょう。
【内臓を取り除く】
次に内臓を取り除きます。ニジマスのお腹は柔らかいので、慎重に包丁を入れてください。
肛門から頭に向けて、お腹の中心に沿って包丁を入れます。あまり深く切り込まず、皮一枚を切る程度の力加減で十分です。お腹を開いたら内臓をまとめて取り出します。内臓を破らないように丁寧に取り出すのがポイントです。内臓を破ってしまうと中身が身に付いて臭みの原因になるので注意してください。
内臓を取り出したら、背骨の近くにある血合いを歯ブラシや指でしっかりこすり取ります。ニジマスの血合いは量が多めなので、丁寧に取り除いてください。血合いが残ると臭みが出やすくなります。内臓と血合いを取り除いたら流水でよく洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取ります。
【頭を落とす】
内臓を取り除いたら頭を落とします。胸びれの付け根に沿って包丁を斜めに入れて切り落とします。ニジマスの骨はそれほど硬くないので、出刃包丁であれば比較的楽に切り落とせます。
頭はアラとして味噌汁や出汁に使えます。川魚の頭は海の魚に比べてクセが出やすいですが、しっかり下処理をすれば十分に美味しく食べられます。
【三枚おろしにする】
塩焼きや唐揚げにする場合はここまでの処理で十分ですが、刺身やムニエルにする場合は三枚おろしにします。
①背側から包丁を入れる ニジマスをまな板に置き、背びれに沿って頭側から尾に向けて包丁を入れます。中骨に当たる感触を確認しながら、骨に沿わせるように包丁を走らせます。
②腹側からも包丁を入れる 次に腹側からも同じように包丁を入れます。お腹の骨(腹骨)に沿って丁寧に包丁を走らせてください。
③身を外す 背側と腹側から包丁を入れたら、中骨から身を外します。ニジマスは比較的身が柔らかいので、丁寧に作業しないと身が崩れてしまいます。焦らずゆっくり作業することが大切です。
④反対側も同様に 裏返して同じ手順で反対側の身も外せば三枚おろしの完成です。
【腹骨と小骨を取る】
三枚おろしにした身には腹骨が残っています。包丁で薄くそぎ取りましょう。ニジマスの腹骨は薄くて取りやすいので、初心者の方でも比較的簡単に処理できます。
小骨は骨抜きで一本ずつ取り除きます。ニジマスの小骨は細くて多いので、指で身を軽く押さえながら骨の位置を確認して丁寧に取り除いてください。刺身にする場合は特に丁寧な骨抜きが必要です。
【ニジマスの美味しい食べ方】
塩焼き ニジマスの最もシンプルで定番の食べ方です。内臓を取り除いたニジマスに塩を振って魚焼きグリルでじっくり焼きます。皮目をパリッと焼き上げるのがポイントで、レモンを絞ってさっぱりと食べるのがおすすめです。釣り場でそのまま焼いて食べるのも格別な美味しさです。
ムニエル 三枚おろしにした身に塩こしょうをして薄力粉をまぶし、バターで焼くムニエルはニジマスの上品な旨味を引き出す食べ方です。レモンバターソースやタルタルソースと合わせると洋食レストランのような仕上がりになります。
唐揚げ 小ぶりのニジマスは丸ごと唐揚げにするのがおすすめです。カラッと揚げることで骨ごとバリバリ食べられます。釣り堀で釣った小さいニジマスの定番料理です。
刺身 新鮮なニジマスは刺身でも食べられます。サーモンピンク色の身は見た目も美しく、適度な脂とさっぱりとした旨味が楽しめます。わさび醤油はもちろん、ポン酢でもよく合います。ただし川魚には寄生虫のリスクがあるので、養殖ものや信頼できる産地のものを選ぶようにしてください。
燻製 ニジマスは燻製との相性が非常に良い魚です。塩漬けにしてから乾燥させ、スモークウッドで燻すと本格的なスモークトラウトが完成します。ワインやクラッカーと合わせると最高のおつまみになります。
【魚屋から一言】
ニジマスは川魚の中でも特に食べやすく、料理の幅が広い魚です。釣り堀で釣った新鮮なニジマスをその場で捌いて食べる体験は、魚の美味しさを改めて実感させてくれます。
海の魚と捌き方の基本は同じなので、ニジマスで練習してから海の魚に挑戦するのもいい方法です。ぜひ臆せずに挑戦してみてください。
捌き方の詳しい手順はおととチャンネルで解説しています。ぜひチャンネルも覗いてみてください! https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A
