【カンパチの漬け丼とは】
漬け丼とは、新鮮な刺身を醤油ベースのタレに漬け込んでご飯の上にのせたシンプルな丼料理です。もともとは漁師飯として親しまれてきた料理で、余った刺身を美味しく食べ切るための知恵から生まれたと言われています。現在では料理店でも人気メニューとして定着しており、自宅でも手軽に作れる海鮮丼として広く親しまれています。
カンパチは漬け丼との相性が抜群の魚です。身がしっかり締まっていてタレが染み込みやすく、漬けることで旨味がさらに凝縮されます。夏に旬を迎えるカンパチは脂がのりながらも後味がさっぱりしているため、濃いめのタレと合わせても全体のバランスが崩れません。刺身で食べるのとはまた違う、深みのある旨味が楽しめるのが漬け丼の魅力です。
魚屋として日々カンパチを扱っている立場から言うと、漬け丼は新鮮なカンパチが手に入ったときにぜひ試してほしい食べ方のひとつです。作り方も非常にシンプルで、特別な道具や技術は一切必要ありません。タレに漬け込む時間さえ守れば、誰でも簡単に絶品の漬け丼が作れます。
【材料(2人分)】
カンパチの刺身用の柵:200グラム程度、醤油:大さじ3、みりん:大さじ1、酒:大さじ1、白ごま:適量、わさび:適量、ご飯:2膳分、お好みでのせるもの:刻みのり・大葉・卵黄など
【タレの作り方】
漬けダレは醤油・みりん・酒を合わせて作ります。みりんと酒はそのまま使うと生のアルコールが残るため、小鍋に入れて弱火で軽く煮切ってからアルコールを飛ばします。煮切ったみりんと酒に醤油を加えてよく混ぜ合わせれば漬けダレの完成です。タレは冷ましてから使うことが大切です。温かいタレに漬けると魚に火が通ってしまい刺身としての食感が失われます。必ず常温以下に冷ましてから使ってください。
タレは多めに作っておいて冷蔵庫で保存しておくと便利です。密閉容器に入れれば1週間程度保存できるので、漬け丼を作るたびに毎回タレを作る手間が省けます。
【カンパチの切り方と漬け方】
カンパチの柵を刺身に切ります。漬け丼用は通常の刺身よりもやや薄めに切るのがおすすめです。5〜6ミリ程度の厚さに切るとタレが染み込みやすく、ご飯との一体感も増します。厚く切りすぎるとタレが中まで染み込まず、薄く切りすぎると食感が失われるので厚さの調整がポイントです。
切ったカンパチを冷ましたタレに入れて漬け込みます。漬け込む時間は冷蔵庫で30分が基本です。30分漬けるとタレがしっかり染み込み、カンパチの旨味が凝縮されます。時間がない場合は15分程度でも十分に味がつきますが、1時間以上漬けると塩分が強くなりすぎるので注意してください。漬け込む際はバットや密閉袋を使うとカンパチ全体にタレが均一に行き渡ります。
【丼の盛り付け方】
ご飯を丼に盛り付けます。ご飯は温かいものでも冷めたものでも美味しくいただけますが、温かいご飯にのせると全体がなじんでより美味しく感じられます。
タレから取り出したカンパチをご飯の上に並べます。このとき漬けダレを少しだけご飯にかけると全体に味がなじんで美味しくなります。白ごまをたっぷりふりかけ、お好みで刻みのり・大葉・卵黄などをのせれば完成です。わさびを添えて食べると味が引き締まり、さらに美味しくなります。
盛り付けは見た目にもこだわると食欲がそそられます。カンパチを丁寧に並べて色の違うトッピングを組み合わせるだけで、料理店のような華やかな漬け丼に仕上がります。
【漬け丼をさらに美味しくするコツ】
漬け丼をさらに美味しくするためのコツをいくつか紹介します。まずカンパチの鮮度です。漬け丼は生の魚をそのまま食べる料理なので、鮮度の良いカンパチを使うことが美味しさの大前提です。購入した当日か翌日までに使い切るようにしてください。
次にタレの温度です。先ほども触れましたが、タレは必ず冷ましてから使うことが大切です。温かいタレに漬けると魚の表面に火が通り食感が変わってしまいます。
漬け込む容器も工夫するとよいです。バットよりも密閉袋を使うほうがカンパチ全体にタレが行き渡りやすく、少ないタレでも均一に漬け込むことができます。空気を抜いて密閉することでタレが全体にしっかりなじみます。
仕上げに少量のごま油を回しかけるのもおすすめです。香ばしい風味が加わり一気に本格的な味わいになります。お好みで試してみてください。
【余った漬けダレの活用方法】
漬け込んだ後のタレは魚の旨味が溶け出しており、そのまま捨てるにはもったいない一品です。余ったタレは卵かけご飯の醤油代わりに使ったり、冷奴にかけたりするのにも活用できます。火を通してから使えば炒め物の調味料としても使えます。ただし生魚を漬けたタレなので必ず加熱してから使うようにしてください。そのままの状態で他の料理に使うのは衛生上おすすめできません。
【まとめ】
カンパチの漬け丼は新鮮なカンパチとシンプルな漬けダレさえあれば誰でも簡単に作れる絶品の丼料理です。タレを冷ましてから使うこと、漬け込み時間は30分を目安にすることの2点を守るだけで、料理店に負けない本格的な漬け丼が自宅で楽しめます。カンパチの旨味がタレに凝縮されたその美味しさはシンプルな材料からは想像できないほどの満足感があります。旬の夏にカンパチが手に入ったときはぜひ漬け丼にも挑戦してみてください。
捌き方はおととチャンネルで解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A
魚屋が教えるカンパチの漬け丼の作り方
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