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干物は外で干すもの、というイメージを持っている方は多いと思う。確かに昔ながらの干物は風通しの良い場所に魚を吊るして作るものだが、実は冷蔵庫の中でも本格的な干物が作れる。その立役者がピチットシートだ。天気や季節を問わず、衛生的に干物が仕上げられるこの方法を今回は詳しく解説する。
魚の捌き方はYouTubeチャンネル「おととチャンネル」でも動画で解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。
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【ピチットシートとは何か】
ピチットシートはオカモト株式会社が販売している食品用の浸透圧脱水シートだ。食材を包むだけで、余分な水分と臭みをシートが吸い取り、旨味だけを食材の中に残してくれる仕組みになっている。キッチンペーパーで水気を拭き取るのとは根本的に違い、浸透圧の力で食材の内部から水分を引き出せるのが最大の特徴だ。
店では魚の下処理にピチットシートを使うことがある。仕入れた魚をそのまま売り場に出すより、一手間かけてピチットシートで水分を整えてあげると鮮度の見た目も味も格段に良くなる。プロの現場でも普通に使われているアイテムだ。
【冷蔵庫干物のメリット】
外干しの干物と比べて冷蔵庫干物には明確なメリットがある。まず天気に左右されない点だ。雨の日でも曇りの日でも関係なく仕込める。次に衛生面だ。外に干すと虫やホコリが気になるが、冷蔵庫の中なら清潔な環境を保てる。夏場の食中毒リスクも大幅に下げられる。そして仕上がりが安定しやすい点も大きい。外干しは風の強さや気温・湿度によって毎回仕上がりが変わるが、冷蔵庫なら一定の環境で脱水できるので再現性が高い。
【用意するもの】
ピチットシートのスーパータイプ、干物にしたい魚、塩、水だけあれば作れる。ピチットシートにはスーパー・レギュラー・マイルドの3種類があるが、干物を作るときは吸水力が最も強いスーパーを選ぶのがポイントだ。マイルドは刺身用に水分を穏やかに抜くタイプなので干物には向かない。
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【作り方】
まず魚を開きにする。アジやサバ、イワシなど小〜中型の魚が作りやすい。腹開きでも背開きでもどちらでも構わないが、均等な厚さになるように開くと仕上がりが綺麗になる。
次に塩水を作る。水1リットルに対して塩30〜40グラムが目安の濃度だ。この塩水に開いた魚を30分ほど漬け込む。塩水に漬けることで下味がつくと同時に、余分な水分と臭みが出やすくなる。漬け時間は魚の大きさや好みの塩加減によって調整してほしい。
塩水から取り出した魚の水気をキッチンペーパーで軽く拭き取ったら、ピチットシートのスーパーで魚全体を包む。包んだらそのまま冷蔵庫に入れて一晩置く。8時間から12時間が目安だ。翌朝取り出すと、シートがしっかり水分を吸っているのが確認できる。
あとは好みの方法で焼くだけだ。グリルでもフライパンでも美味しく仕上がる。外干しの干物と比べても遜色ない、旨味が凝縮された本格的な仕上がりになる。
【向いている魚の種類】
アジは冷蔵庫干物で特に美味しく仕上がる魚のひとつだ。水分が多い魚なのでピチットシートとの相性が非常に良く、脱水後は旨味がぐっと凝縮される。サバも同様で、独特の臭みがピチットシートによってきれいに抜けるので食べやすくなる。イワシは小さいので脱水時間を少し短めにするのがコツだ。カマスやホッケも干物向きで、ピチットシートを使うと上品な仕上がりになる。
魚屋の現場では季節によって仕入れる魚が変わるが、干物向きの魚が入ったときはその日のうちに仕込んでおくと翌日の売り場が充実する。特に脂がのった秋冬のサバやアジは干物にすると絶品だ。
【保存について】
ピチットシートで作った冷蔵庫干物は、そのまま冷蔵で2〜3日、冷凍なら1ヶ月程度保存できる。まとめて仕込んで冷凍しておくと、食べたいときにすぐ焼けて非常に便利だ。冷凍する場合はラップでしっかり包んでから冷凍袋に入れると乾燥を防げる。
【まとめ】
ピチットシートを使った冷蔵庫干物は、天候や季節を問わず誰でも手軽に本格的な干物が作れる方法だ。塩水に漬けてピチットシートで包んで冷蔵庫に入れるだけというシンプルな工程で、外干しに負けない旨味の凝縮された仕上がりになる。衛生的で再現性も高いので、干物を自宅で作ってみたいと思っている方にぜひ試してほしい。魚の美味しさをもう一段階引き上げてくれるピチットシートは、魚好きの家庭に一つ置いておいて損のないアイテムだ。
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冷蔵庫で作る干物の方法|魚屋が教えるピチットシートの使い方
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