コハダは江戸前寿司のネタとして長く愛されてきた魚で、酢で締めることで生まれる独特の風味と食感が最大の魅力です。寿司ネタとしてのイメージが強いコハダですが、実は家庭でも手軽に楽しめる食べ方がいくつもあります。今回は魚屋の現場での経験をもとに、コハダの美味しい食べ方を5つご紹介します。
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【酢締め】
コハダの食べ方として最も代表的なのが酢締めです。三枚におろしたコハダに塩を振って15分ほど置き、出てきた水分を拭き取ってから酢に漬けます。漬ける時間はコハダの大きさによって変わりますが、小ぶりなものなら15分から20分程度が目安です。酢の力で小骨が柔らかくなり、骨ごと食べられる状態になります。そのまま薄く切って食べても良く、酢飯の上に乗せれば本格的な寿司ネタとしても楽しめます。江戸前寿司の職人がこだわるのもこの酢締めの工程で、塩と酢の加減によって味わいが大きく変わる奥深い食べ方です。アニサキスがいる魚介類は一度マイナス18度以下で24時間冷凍して下さい。
【コハダの押し寿司】
酢締めにしたコハダを使った押し寿司は、見た目も美しく特別な日にもふさわしい一品です。酢飯を型に詰め、その上に酢締めにしたコハダの身を皮目を上にして並べ、上から軽く押して形を整えます。冷蔵庫で30分ほど落ち着かせてから切り分けると、断面も美しい押し寿司が完成します。コハダの銀色に光る皮目が美しく、見た目の華やかさも楽しめる一品です。お祝いの席やおもてなしにもよく合います。
【南蛮漬け】
コハダを小さく開いた状態で片栗粉をまぶし、油で揚げてから甘酢に漬ける南蛮漬けもよく合う食べ方です。揚げることで小骨がパリパリになり、骨ごとまるごと食べられるのが南蛮漬けの利点です。玉ねぎやにんじんを加えた甘酢に漬け込むことで、コハダの風味が和らぎ食べやすくなります。冷蔵庫で半日ほど寝かせると味がしっかりなじみ、さらに美味しくなるので作り置きにも向いています。
【天ぷら】
コハダを丸ごと、または開いた状態で天ぷらにするのもおすすめです。小ぶりなコハダは天ぷらにすると骨まで香ばしくカリッと揚がり、丸ごと食べられます。薄めの衣をまとわせてカラッと揚げることで、コハダ特有の風味と香ばしさが引き立ちます。天つゆはもちろん、塩でシンプルに食べても美味しい一品です。お弁当のおかずとしても活躍します。
【甘酢漬け】
酢締めとは少し異なる甘さを加えた甘酢漬けも、コハダの定番の食べ方のひとつです。酢に砂糖を加えた甘酢に塩を振った身を漬け込むことで、酸味だけでなく甘みも感じられる仕上がりになります。子どもでも食べやすい味付けになるので、酢の物が苦手な方にもおすすめです。漬け込む時間を調整することで好みの酸味と甘みのバランスに仕上げられるのも魅力です。
【まとめ】
コハダは酢締めを基本としながら、押し寿司や南蛮漬け、天ぷらなど幅広い食べ方で楽しめる魚です。特に酢締めは江戸前寿司の真髄とも言える調理法で、塩と酢の加減次第で味わいが大きく変わります。骨が多い魚ですが、酢締めや揚げ物にすることでその弱点もしっかりカバーできます。ぜひ旬の時期にコハダを手に取り、その繊細な美味しさを楽しんでみてください。
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