マルアジの保存方法|魚屋が教える鮮度を保つ下処理のコツ

マルアジはマアジと同じアジの仲間で、鮮度が落ちやすい青魚の特性を持っています。購入後の扱い方次第で味が大きく変わるため、正しい下処理と保存方法を知っておくことがとても大切です。魚屋歴20年以上の岸田さんが日々の店頭で実践している、マルアジの鮮度を長持ちさせるコツをくわしく解説します。
【マルアジの鮮度が落ちやすい理由】
マルアジをはじめとするアジの仲間は、内臓の傷みが早く鮮度低下が速い魚です。特に夏場は気温が高いため、購入後に常温で放置しておくとあっという間に鮮度が落ちてしまいます。内臓から出る酵素が身に移ることで臭みが発生するため、購入後はできるだけ早めに内臓を取り除くことが鮮度を保つ最大のポイントです。岸田さんの店では毎朝4時前に起床して市場で仕入れを行い、店に戻ってすぐに加工・品出しの作業に入るといいます。仕入れたマルアジも鮮度が落ちないうちに素早く下処理を済ませることで、お客さんに少しでも新鮮な状態で届けられるよう心がけているそうです。魚屋の1日は体力的にも過酷ですが、鮮度管理への妥協は一切ないといいます。
【冷蔵保存の基本】
マルアジを冷蔵保存する場合は、まずぜいご・ウロコ・頭・内臓を取り除く下処理を済ませます。腹の中の血合いを流水で丁寧に洗い流し、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ります。水気が残っていると雑菌が繁殖しやすくなるため、この工程は丁寧に行うことが大切です。水気を拭き取ったらキッチンペーパーで包み、さらにラップで包んでからチルド室や冷蔵庫の最も冷えた場所で保存します。この方法で保存すれば2日程度は鮮度を保てます。キッチンペーパーは魚から出る余分な水分を吸収してくれるため、毎日取り替えるとより効果的です。
【三枚おろしにして冷蔵保存する場合】
三枚おろしにした状態で冷蔵保存する場合は、丸のままよりも傷みが早くなるため注意が必要です。おろした身の水気をキッチンペーパーでしっかり拭き取り、ラップで密封してからチルド室へ入れます。切り身の状態での冷蔵保存は当日から翌日中には使い切るようにしてください。岸田さんは「切り身にしたら鮮度の低下が一気に進む。その日のうちに食べるのが理想」と話しており、それ以上保存したい場合は冷凍することをすすめています。
【冷凍保存の方法】
マルアジを長期保存したい場合は冷凍が最適です。下処理を済ませた状態、または三枚おろしにした状態でラップにしっかり包み、さらにジッパー付きの保存袋に入れて空気をできるだけ抜いてから冷凍庫へ入れます。空気に触れると冷凍焼けの原因になるため、密封することが大切です。冷凍保存の目安は2〜3週間です。岸田さんの店の冷凍庫はマイナス20度に設定されており、家庭の冷凍庫よりも低温で管理できるため鮮度が長持ちするといいます。冬場の魚屋は冷凍庫の中にいるのと変わらないほどの寒さで、氷水に手を突っ込みながらの作業は本当に過酷だと岸田さんは苦笑いしながら話してくれます。それでも鮮度を守るためには欠かせない作業です。
【解凍方法】
冷凍したマルアジを解凍する際は、冷蔵庫に移してゆっくり時間をかけて解凍する冷蔵解凍が最もおすすめです。前日の夜に冷蔵庫に移しておくと翌朝にはちょうどよく解凍されています。急いで解凍したい場合はジッパー袋に入れたまま流水にあてる流水解凍でも構いませんが、電子レンジでの解凍は身がパサつきやすくなるため避けた方が無難です。解凍後は必ず水気を拭き取ってから調理してください。一度解凍したものを再冷凍すると品質が大きく落ちるため、食べる分だけ解凍するようにしましょう。
【塩を振って保存する方法】
から揚げや南蛮漬けに使う予定がある場合は、あらかじめ薄く塩を振った状態で保存する方法もおすすめです。下処理を済ませたマルアジに薄く塩を振り、キッチンペーパーで包んで冷蔵庫へ入れます。塩を振ることで余分な水分が抜けて身が締まり、臭みも取れます。翌日に調理すると塩が馴染んで旨みが増し、揚げたときにカラッとした仕上がりになります。この方法は魚屋でも昔から行われている保存テクニックで、余分な水分を抜くことで料理の仕上がりが格段によくなります。
【大量購入時の保存方法】
マルアジは比較的安価で手に入ることが多く、まとめ買いをする方も少なくありません。大量に購入した場合は、すぐに食べる分は冷蔵保存、残りは冷凍保存と使い分けるのが賢い方法です。冷凍する際は1食分ずつ小分けにしてラップで包んでおくと、使いたい分だけ取り出しやすくなります。また南蛮漬けにしてから保存する方法もあり、冷蔵庫で3〜4日保存できるため作り置きおかずとして重宝します。岸田さんの店でもまとめ買いのお客さんには保存方法を丁寧にアドバイスするようにしており、「どうやって保存すればいいの?」という質問は日常茶飯事だといいます。
【まとめ】
マルアジは購入後すぐに下処理を済ませることが鮮度を保つための最大のポイントです。ぜいごと内臓を取り除き、血合いをしっかり洗い流してから水気を拭き取り、キッチンペーパーとラップで包んで保存してください。冷蔵保存は2日以内、冷凍保存は2〜3週間を目安に使い切るようにしましょう。正しい保存方法でマルアジの美味しさを最大限に引き出してください。
魚の捌き方はおととチャンネルで解説しています。
https://youtube.com/channel/UCKgZWNzDVFenWKZGgvUjO6A

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