ササノハベラの美味しい食べ方|魚屋おすすめの料理レシピ3選

ササノハベラは見た目の派手さから敬遠されることもあるが、実際に食べてみると淡白で上品な白身が楽しめる魚だ。磯釣りや堤防釣りでよく釣れる魚でありながら、持ち帰らずにリリースしてしまう釣り人も少なくない。しかし魚屋の現場でベラを扱うたびに思うのは、もったいないということだ。正しく処理して適切な料理に仕立てれば、十分に美味しく食べられる魚である。今回はササノハベラの特性を活かしたおすすめの料理を3つ紹介する。
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【ササノハベラの特性と料理への活かし方】
ササノハベラの身は白身で水分が多めの傾向がある。このため刺身よりも加熱調理に向いており、火を通すことで旨みが引き出される。淡白な味わいはクセのない食べやすさにつながる一方、濃いめの味付けにも負けずしっかりと主役を張れる。また皮に旨みがあるため、皮付きのまま調理するとより豊かな風味が楽しめる。
身が崩れやすい特性もあるため、扱いは丁寧に行うことが美味しく仕上げるコツだ。魚屋の現場でベラを調理する際には、火加減と取り扱いの丁寧さが仕上がりを大きく左右すると感じている。
【おすすめレシピ① 塩焼き】
ササノハベラの塩焼きは、素材の旨みを最もシンプルに楽しめる調理法だ。準備するものは三枚おろしにしたササノハベラの身、塩のみでよい。
まず身の両面に軽く塩を振り、10分ほど置く。この間に塩が身の余分な水分を引き出し、臭みを抑えてくれる。10分経ったらキッチンペーパーで水気をしっかり拭き取る。この工程を丁寧に行うかどうかで仕上がりの風味が大きく変わるので省略しないでほしい。
グリルまたはフライパンに油を薄く引き、中火で皮目から焼き始める。皮目をしっかり焼き固めることで身崩れを防ぎ、皮のパリッとした食感も楽しめる。皮目に焼き色がついたら裏返し、身側を焼いて火を通す。ササノハベラは小ぶりな魚なので火の通りは早く、身側は2〜3分程度で十分だ。
仕上げにレモンや酢橘を添えると、淡白な白身に酸味が加わってさっぱりと食べられる。大根おろしとの相性も抜群で、シンプルながら満足感のある一品に仕上がる。
【おすすめレシピ② 唐揚げ】
ササノハベラの唐揚げは、水分の多い身質をカバーしつつサクッとした食感が楽しめる調理法として特におすすめしたい。釣り人がたくさん持ち込んできたときに、店で試しに揚げてみたことがあるが、お客さんにも好評だった一品だ。
三枚おろしにした身をひと口大に切り分け、醤油・酒・すりおろしたしょうがを合わせたタレに15〜20分漬け込む。タレに漬け込むことで下味がつくと同時に、臭みも抑えられる。漬け込んだ身の水気をキッチンペーパーで軽く拭き取ったあと、片栗粉をまぶして揚げる。
油の温度は170〜180度が目安だ。一度揚げて取り出し、少し置いてから二度揚げすることで外側がよりカリッと仕上がる。揚げたてに塩を軽く振って食べるのが魚屋流のシンプルな食べ方だが、マヨネーズやタルタルソースを添えても美味しい。骨ごと揚げる場合は温度をやや高めにして時間をかけることで骨まで食べられる仕上がりになる。
【おすすめレシピ③ 煮付け】
ベラの仲間は煮付けにすると身がふっくら仕上がり、皮の旨みがよく出て美味しい。醤油・みりん・砂糖・酒を合わせた定番の煮汁で仕上げる煮付けは、ご飯との相性が抜群だ。
鍋に酒と水を1対1の割合で合わせて火にかけ、沸騰したらみりん・砂糖・醤油を加えて煮汁を作る。ここにササノハベラの切り身または丸のまま(頭を落として内臓を取ったもの)を入れ、落し蓋をして中火で煮ていく。煮汁が煮立った状態で落し蓋をすることで、味が全体にまんべんなく染み込む。
火が通ったら一度身を取り出し、煮汁だけを強火で煮詰めてとろみをつける。仕上げに身を戻して煮汁をからめれば完成だ。生姜を加えると臭み消しになり風味も増す。魚屋の現場では煮付けに生姜を入れることを強くすすめている。
【料理のまとめ】
ササノハベラは淡白な白身と皮の旨みを活かした料理が特に美味しい魚だ。塩焼き・唐揚げ・煮付けのどれも比較的シンプルな工程で作れるため、料理が得意でない方にも挑戦しやすい。見た目で敬遠せず、ぜひ一度食べてみてほしい。釣れたからといってリリースしてしまうには惜しい、隠れた美味しさを持つ魚だ。
魚の捌き方はおととチャンネルで解説しています。
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